古紙の利用率97.9%

環境配慮型のパッケージングソリューションカンパニーを目指すレンゴーの挑戦

レンゴー(株) 環境・安全衛生部 細田基則部長に聞く

Q:昨年末、レンゴーは容器包装3R(リデュース、リユース、リサイクル)推進環境大臣賞で優秀賞を受賞しました。どのような点が評価されたのでしょうか。
細田: わが国の段ボールは、これまでAフルートと呼ばれる規格のものが多数を占めてきました。レンゴーでは、数年前からこれをCフルートに変える方向で機械設備などの切り替えを行ってきました。AフルートとCフルートの違いは段ボールシートの厚みにあります。通常、Aフルートの厚みは5mmですが、Cフルートは約1mm薄い4mmです。たった1mmの違いとはいえ、段ボールの原料となる中しん原紙の使用量が削減されますし、その削減に伴い生産に必要なエネルギーも低減できます。また、1mm薄いわけですから、輸送や保管の効率も高まります。

AフルートとCフルート  比較拡大図

Cフルート採用メリット

当社の試算では、国内のAフルートをすべてCフルートに変えるだけで、中しん使用量は約15万トンも削減できます。中しんが削減できれば、資源の節約や製造に必要なエネルギー使用量の削減、そして輸送の際の積載効率の向上により燃料効率も高まりますから、CO2の排出量は年間約11万トンの削減となります。

Q:それはたのもしいですね。Cフルート採用のメリットをもう少し詳しくお聞かせいただけますか。
細田: 段ボールはサンドイッチのような構造になっています。よく見ると真ん中の部分が波形ですよね。これが段ボールの強さの秘密で、「段(フルート)」と呼ばれます。実はAフルートとCフルートの違いは、この段の高さにあります。段ボールの強度とのバランスに考慮しながら、段の高さを1mmほど低くしたのがCフルートです。厚みの差は1mmですが、これを積み上げると容積の差は約20%にもなります。Cフルートに変えるだけで倉庫などの保管スペースが約20%も減らせるわけです。

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