「科学技術は環境(エコ)の基本」シリーズ
【第2回】ニュースの中の環境問題と科学技術
~何かしなければの想いを実践につなげる~また、自然エネルギーの活用の一環として雪冷房システムが取り入れられています。雪冷房システムは、冬期間に積もった雪を貯蔵しておき、夏期にその冷熱エネルギーを利用して冷房を行うシステムです。自然エネルギーのため温室効果ガスを排出しないことから、有効な地球温暖化対策として注目されています。札幌市内では、モエレ沼公園のガラスのピラミッド(写真-5)、円山動物園のヒマラヤ館などの施設に導入され、夏期冷房に利用されています。また札幌駅北口開発地区では、冬期間の冷房に雪と冷外気を利用しており、冬季における冷熱製造用熱源の約74%を自然エネルギーで賄っています。
エコリーダーから一言
札幌でエコリーダーとして活躍する林陽子さんに話を伺いました。
みなさんは「科学技術」というとどんなイメージをお持ちでしょうか。私は、壮大で敷居が高く、文系の自分には理解できないのでは、と思っていたので、少々心配しながらエコリーダーの講義に臨みました。実際には科学技術の分野は多岐にわたり、身近なところにもたくさんあり、テキストもわかりやすく、楽しく学ぶことができました。
エコ検定では基礎を、エコリーダーは専門分野について学習します。計画停電などを経験されている方々もたくさんいらっしゃいますし、節電や限りある資源について考えることが当たり前となった今、まずは環境についてニュースなどで耳にする、わかっているようで実は、という単語や歴史的背景なども知識として学ぶことができます。エコピープル(エコ検定合格者)やエコリーダー(養成講座修了者)になることによって仲間と交流もできますし、今後の活動へつながる情報の収集、アイデアが湧いたりと好奇心を刺激することもできます。まだまだ女性の少ない科学技術の分野ですが、スキルアップのためにも勉強されてみてはいかがでしょうか。
(株式会社構研エンジニアリング エコリーダー 林陽子)
大島:これからの日本を創るための“科学技術”の重要性を、国、地方行政が認識し、個人の活動を支援する体制づくりができつつあります。既に日本では環境問題、地球温暖化対策を実践するためには、企業だけでなく、家庭レベルでの努力が必要であることを多くの皆さんが自覚されていると思います。何かしなければいけない、その想いを具体的な実践に結び付けるためにも、一歩深く科学技術に興味を持っていただきたい、個人の方が実践的な環境貢献に踏み出す手段の一つとして科学技術エコリーダーがお役に立つと思っています。(2012年8月)
●「科学技術は環境(エコ)の基本」シリーズ
【はじめに】時代が必要とする科学技術エコリーダーとは?
【第1回】東日本大震災と科学技術 ~科学の目で今を選択することが、未来を変える~
【第2回】ニュースの中の環境問題と科学技術~何かしなければの想いを実践につなげる~
【第3回】科学技術を学ぼう①「地球環境の現状と科学技術」「環境問題とその側面」「地球環境問題への対策技術」
【第4回】科学技術を学ぼう②「生活と科学技術」「エネルギー開発と対策技術」「地球規模の環境問題と対策技術」
【第5回】科学技術を学ぼう③「IT技術の仕組みと活用」「自然災害から国土をまもる環境保全対策」
【第6回】科学技術を学ぼう④「環境リスクとリスクマネジメント」「技術者のモラル」「環境と経済」
【第7回】科学技術を学ぼう⑤「国際化」「人材育成人材活用を急ごう」「社会環境への気配り」
【第8回】行動力とリ-ダ-シップが社会を変える
●科学技術エコリーダー養成講座について
●エコリーダー公式テキスト「<科学技術>エコリーダーになろう」
既に16万人を超えるeco検定合格者(エコピープル)を対象に、スキルアップ事業「科学技術エコリーダー養成講座」を定期的に開催しています。職場や地域で環境分野のリーダー育成を目的とするもので、2日間の講習修了者には東京商工会議所および(社)日本技術士会「持続可能な社会推進センター」からの認定証が発行されます。
●科学技術エコリーダー養成講座:大阪会場
日時:2013年3月2日(土)、3日(日)
時間:AM10:00~PM4:00(2日間共通)
https://www.eco-people.jp/skillup/kouzaseminar/7875
●上記以外の今後のスケジュールについては下記にお問い合わせください。
[問い合わせ先] エコピープル支援協議会 事務局(エコリーダー担当)
Tel. 03-3556-6405 Fax. 03-5226-3322
E-mail: ecoleader-uketsuke@ep-support.jp