「科学技術は環境(エコ)の基本」シリーズ

【第9回】eco検定合格者のさらなるステップアップに向けて

「科学技術エコリーダー」をはじめとした合格後のサポート

Q.「eco検定アワード」など、合格して終わりではなく、その後の活動をサポートする仕組みも様々に模索されていますね。

霜崎:エコピープル支援協議会のサイト(eco-people.jp)では、eco検定を通じて得た知識をベースに環境活動を実践していただく場として、皆さんの活動を紹介したり、様々なイベント情報をご紹介しています。また、「eco検定アワード」といって、エコピープルやエコユニット(エコピープルが2名以上集まったグループ)を表彰する事業も実施しています。具体的には、他のエコピープルやエコユニットの模範となるようなエコ活動を毎年表彰しています。

eco検定合格者をサポートする「エコピープル支援協議会」ホームページ
https://www.eco-people.jp/
合格者が「エコピープル」登録すると、セミナー・交流会等の情報入手に留まらず、自分自身の活動を他エコピープルに発信することもできる。また、登録者はエコピープルマーク画像ファイルをダウンロードでき、名刺やウエブサイトで活用することもできる。

Q. 合格者同士が交流する中で、新たな活動が生まれる仕組みが理想ですね。

霜崎:合格者の中には独自で地域の環境リーダーとして取組みを行われる方もいます。例えば、日本技術士会メンバーの今井さんが発足した仙台エコピープルの会をはじめ、札幌や名古屋でもエコピープルの会が発足しています。エコピープル支援協議会でも、合格者同士が連携するキッカケづくりとして、東京を中心にエコピープルサロンなどを開催しており、他地域でも開催をめざしていきます。

Q. 今回の「科学技術は環境(エコ)の基本」シリーズは、合格者がさらにスキルアップ事業である「科学技術エコリーダー養成講座」がきっかけでした。

霜崎:eco検定は環境の関する基礎知識を広く浅く持っていただくためのものです。当初から、合格したエコピープルの皆さんからは「さらにワンランク上を勉強したい」というご要望があり、専門カテゴリーを設けて、2日間の講習でエコリーダーという称号を授与しています。(公社)日本技術士会「登録持続可能な社会推進センター」の皆さんと協働する「科学技術エコリーダー」もその一つで、専門家集団とコラボレーションしながらエコピープルの方に、よりステップアップした勉強をしていただける点で大変感謝しています。

より深く環境を学ぶという点について、エコピープルの皆さんのなかでも多様なご意見があります。一例ですが、ビジネスに携わる方には「化学物質に関する欧州の法規制を勉強できないか」という方もいますし、もっと気軽に「オフィスや家でできる環境活動」を学びたいというご意見もあります。様々な方法論があると思うのですが、やはり、一つの明確なニーズとして、よりビジネスに直結したテーマでもステップアップ講座を継続できないかと考えています。これからも、皆さんのニーズをきちんと把握しながら、常に内容を見直し検討していきたいと考えています。(2013年2月)

eco検定(環境社会検定試験)について

エコピープル支援サイトはコチラ

東商の被災地復興支援活動について

eco検定アワード2012表彰式を開催

2013年3月22日(金)に、東京商工会議所ビル(東京都千代田区)にて「eco検定アワード2012表彰式」が開催されます。受賞したエコユニット及びエコピープルによる活動紹介のほか、受賞者とも交流できる懇親会も実施する予定です。

昨年の「eco検定アワード2012」では、エコユニット部門大賞には、震災復興支援のため、オフィスの節電等で削減した光熱費を寄付する「オフキフ」活動などが評価され株式会社ディノスが受賞、またエコピープル部門大賞には「みどりのカーテン普及啓発活動」を展開した土田真奈見さんが受賞。
http://www.eco-people.jp/ecokenteiaward

●「科学技術は環境(エコ)の基本」シリーズ

【はじめに】時代が必要とする科学技術エコリーダーとは?
【第1回】東日本大震災と科学技術 ~科学の目で今を選択することが、未来を変える~
【第2回】ニュースの中の環境問題と科学技術~何かしなければの想いを実践につなげる~
【第3回】科学技術を学ぼう①「地球環境の現状と科学技術」「環境問題とその側面」「地球環境問題への対策技術」
【第4回】科学技術を学ぼう②「生活と科学技術」「エネルギー開発と対策技術」「地球規模の環境問題と対策技術」
【第5回】科学技術を学ぼう③「IT技術の仕組みと活用」「自然災害から国土をまもる環境保全対策」
【第6回】科学技術を学ぼう④「環境リスクとリスクマネジメント」「技術者のモラル」「環境と経済」
【第7回】科学技術を学ぼう⑤「国際化」「人材育成人材活用を急ごう」「社会環境への気配り」

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