横浜開港150周年の節目に横浜市の都市ブランドをみんなでつくろうというプロジェクト「イマジン・ヨコハマ」が主催する「1,000人で横浜のはなしをしよう」ワールド・カフェが開催された。
5月9日、パシフィコ横浜1階の展示ホールC会場に、オレンジ色に身を包んだボランティアが受付を行う中、参加者たちが次々と集合、6人1組のテーブルはまたたくまに埋まった。
ワールド・カフェとは、人々がカフェのようなオープンな空間で、創造性に富んだ会話を通じて、組織やコミュニティの課題を共有し、自由な対話の中から未来に向けた新しい方向性を創造する会話形式。企業やNPOで戦略的ダイアログの推進やコミュニティ構築の支援を行っている米国人アニ―タ・ブラウン氏とデイビッド・アイザック氏によって1995年に開発・低唱された。
世代・職業・性別など社会的な背景が異なる1,000人でどのような対話ができるのか、興味深く参加した。
未来をざっくばらんに語り合う
今回のテーマは3つ。「問1:ヨコハマの何が私たちを惹きつけるのか」「問2:50年後、大空からヨコハマを見るとどんな人がどんな表情で何をしているか」「問3:未来のヨコハマは、私たちにどんな一歩を踏み出して欲しいと思っているか」。
各テーブルで任意に集まった6人が、テーマごとに自由に席を変えながら、思い思いの意見を語り合う。一番盛り上がった50年後の横浜を語る場では、記者が参加したテーブルで、「50年後は人口が減って社会がもっと高齢化している」
「中華街だけでなく、さまざまな国の人々が集い、エスニックな町ができている」「CO2の制約から飛行機でなく、船が見直しされている」「人口減少などに伴い、郊外では農業がさかんになる」「工業品ではなく、農業産品が輸出される」「国家の垣根がとられ、横浜市が自由都市になる」などユニークな意見が次々に飛び出した。ワールド・カフェは、参加者がリラックスして語るだけに、普段よりもユニークな意見で飛び出し、大きな飛躍を生む。
各テーブルには、そのテーブルに集う6人×3回の意見が大きな半紙に書き込まれ、終了時のまとめでは、どこのテーブルでもかなり似たような意見が出され、ひとつの大きなうねりが形作られたという印象を受けた。 |