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CSRフラッシュ
今年も見てきました
日本最大級の環境展示会 エコプロダクツ 2010 が開催

就職氷河期の採用者を活用


グリーン×クリーン革命は、未来の成長をもたらすか。このテーマは今後のエコプロダクツ展の大きなテーマとなろう。事実、今年の会場では“就職・転職もエコをキーワ ードに”と「環境就職・進路相談会」も新たに加わった。

記者が注目したのは株式会社ウインローダー。東京都杉並区に本社がある中堅の総合物流企業だが、「いらなかったらエコ回収」をスローガンに、家電や家具などの不用品を回収、ネットオークションで販売して落札額の50%をお客様にキャッシュバックするほか、自社の工場であるゼロエミッションセンターに運んで点検、リサイクルショッ プ「エコランド」を通じた再利用のほか、解体・加工して資源化の道を探るというユニー クなもの。

同社は現在、社員数250名ほどだが、来春は10名を採用する予定。当日のブースには青色のTシャツを着た採用内定者が自社のビジネスモデルを来場者にたどたどしい様子で説明した。また、ブースの一角では回収品であるパソコンの一部を利用したワークショップも設け、子供たちが熱心に工作に取り組む姿も見られた。今後、参加 6 型は 1つのトレンドとなろう。


株式会社ウインローダー [本社:東京都杉並区]
「いらなかったらエコ回収」後にお客様へキャッシュバック

子供たちが熱心に工作に取り組むウインローダーのワークショップ。
Tシャツ姿が採用内定者だ。
同社のビジネスモデル。[クリックで拡大]


やればできる、やらねばならぬ(2)

あちこちの展示ブースには、わが国を代表する企業の未来を見据えた取り組みも目立つ。そうした会場には子供たちばかりでなく、大人たちも熱心に耳を傾けていた。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス
エコカーの普及をもたらす バッテリー充電器をコンビニに
セブン&アイ・ホールディングスの「企業でできるエコアクション・ゾーン(企業が果たすべき役割)」では初公開のセブン-イレブン・エコカーへの充電シミュレーション体験を実施。制服を着込んだ子ども店長がエコカーにバッテリー充電器からの充電体験を行った。

←エコカーに充電体験を行う子ども店長たち。

住友電気工業株式会社/古河電工グループ
超電導を使ってエネルギーの高効率集電・貯蔵・移送を可能に
次世代電力網には太陽光や風力などから生まれた再生可能エネルギーの活用が大きなポイントとなる。これら再生可能エネルギーの活用のカギは、電力を効率よく集め、蓄え、移送することにある。それを可能にする技術が電気抵抗をゼロにする超電導なのだ。住友電気工業と古河電工グループの展示ブースでは超電導の理解を進めるデモンストレーションがそれぞれ行われ、来場者の目を奪った。

←超電導の不思議を伝える(写真は住友電工のブース)。

株式会社NTTドコモ
間伐材から生まれた地球にやさしいケイタイ
国土の70%が樹木に覆われた森林大国・日本。だが、そのうちの40%を占める人工林が放置されたままで、森林のCO2吸収力は衰えるばかりだ。木と木の間隔を空ける間伐などの手入れは待ったなしの状況だが、悩みは間伐材の利用がなかなか進まないこと。ドコモは、国産ヒノキの間伐材を三次元圧縮成形加工した木製ボディの新端末「TOUCH WOOD」を展示した。

←ちょっと手にしてみたい木製ボディの新端末「TOUCH WOOD」。


2010年12月取材