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日本最大級の環境展示会
環境、そして社会へ広がるエコプロダクツ2009
日本経済新聞社 イベント事業本部 成澤竜也氏

12月10日(木)〜12日(土)の3日間に開催される日本最大級の環境展示会、エコプロダクツ2009。今年で11回目を迎えたエコプロダクツ展のテーマと見どころについて、事務局の日本経済新聞社 イベント事業本部 成澤竜也氏に伺いました。

Q:今年のエコプロダクツ2009には721社が出展。経済不況で縮小するビジネス展示会も多いなか、年々規模を拡大しています。
成澤 今年で11回目ですが、スタート時のエコプロダクツ展はその名のとおり、メーカーを中心に企業の環境配慮型プロダクツをご紹介することが主目的でした。“グリーン購入”が企業の新しいキーワードで、来場者も企業や自治体の購買担当者が多かったですね。

当時はまだ“環境”を経営の重要テーマとする企業は少数派でしたが、今や“環境”を企業理念に組み入れることが当たり前の時代となりました。CSR(企業の社会的責任)という概念も社会に浸透し、企業自身がエコプロダクツ展を“立体版の環境報告書”ととらえ、エコプロダクツ展から環境展示会へと製品紹介だけでなくCSR的な側面も意識した展示内容が増えています。こうした変化は事務局が企図したことではなく、出展企業自身から生まれています。

Q:多くのNGO/NPOが出展するほか、家族連れや子どもたちの来場者が多いのも、エコプロダクツ展の特徴ですね。
成澤 第1回目からNGO/NPOに出展いただくなど、積極的に企業とNGO/NPOが交わる場を設けてきました。今回も大学・教育機関を含めて約140団体のNGO/NPOが出展します。

エコプロダクツ展では皆さんから“こういうことをやりたい”と企画提案いただくケースが非常に多いのですが、小中学生によるエコプロダクツ展の見学も、元々はNPOからのアイデアから生まれたものでした。小中学校では総合学習(注)の実施にともない、自然観察など環境を授業に取り入れています。そこであるNPO団体が、子どもたちが企業の環境活動を学ぶと同時に、環境教育に興味を持っていた企業と学校を結びつける新たな試みとして、エコプロダクツ展の見学を提案されました。日本経済新聞社自身のCSR活動として学校とエコプロダクツ展会場を往復する無料バスをご提供し、現在は申し込み頂いた学校単位で毎年約2万人の小中学生をご招待しています。
また今年は、子ども向け環境教育のコーナー「ジュニアグリーンスクール」を展開しています。参加企業の環境技術や取り組みなどを、ワークショップ形式で体験しながら学ぶことができるというものです。

毎年約2万人の小中学生を招待

(注)総合的な学習の時間:
国際理解、情報、環境、福祉・健康等をテーマに、地域や学校ごとの創意工夫を生かした特色ある授業。小中学校では平成13年度から実施。