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Q:船津さんはそうした体験を大学や専門学校などの学生さんにも伝えていると聞きました。若い人たちにはどのようなことを…。
船津 いくつかの大学や専門学校で看護師や介護福祉士などをめざす若者に講義を行っています。私たちの若いころと違って、いまの若い人たちは、高齢者と暮らした実体験がほとんどありません。実習で初めて高齢者と接する若者も多いのです。私は、学問的な「知識」、業務を行う上での「技術」のほかに、相手が人間であるという「理念」が大切だと感じています。また、在宅ケアの場合、家族を大切にする「理念」の部分はしっかりしていても、「知識」や「技術」がないために、空回りを起こしてしまうこともあります。

Q:介護を支援するため、「ユニ・チャームいきいきダイヤル」で電話での介護相談も行っていると聞きました。
船津 排泄障害のある方に製品を使ってもらう以上、きちっと情報提供する社会的な責任を果たさなければなりません。外部の方から介護相談を受けられるよう、消費生活アドバイザーの資格のほかに、ホームヘルパーの資格も取得した約10名が「ユニ・チャームいきいきダイヤル」で電話相談を受けています。介護する方や介護を受ける方から、「おかげで朝までぐっすり眠れた」などとお礼の電話を受けることもあります。特に家庭で介護している方は、相談できる相手が少なく、孤立するケースも見られます。相談に乗るだけでなく、勇気づけることもできたらと思っています。


講演する船津良夫さん 

Q:「ライフリー排泄ケアフォーラム」などのイベントも好評のようですね。
船津 介護や看護関係者などを集めて外部研修という形で、私どもなりの情報の提供を行っています。最近では、「下剤を使わない排便のコントロール」や「トイレの自立排泄支援」が好評でした。2009年度は、これまでに15件のフォーラムを開催し、約1500名の方々に参加していただきました。これからも介護の現場で働く皆さんにヒントを与える役割を果たしていきたいと考えています。

11月11日は介護の日。
東京都の介護のコトフェアに、ユニ・チャームヒューマンケア(株)の自動尿吸引ロボ『ヒューマニー』が出展。有楽町の国際フォーラムにお出かけください。
(2009年11月取材)