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ダンロップ「チーム・エナセーブ」の取り組みから
低燃費タイヤを買うと森が再生します
住友ゴム工業株式会社 ダンロップタイヤ営業本部 消費財部
宣伝・販促グループ 宮川 義宏さんに聞く



マングローブの苗木(注)を植えるタイの少女

タイヤがクルマの燃費にも関係しているって知っていましたか。 ダンロップは、クルマの燃費向上とCO2削減を果すため、環境配慮型のエナセーブシリーズを発売。エナセーブシリーズ4本1セットお買い上げで、タイにマングローブの苗木(注)を1本植樹する「チーム・エナセーブ」キャンペーンも展開しています。 ダンロップの取り組みを担当者に聞いてみました。

Q:CO2排出量の削減が急務となっています。ダンロップは「チーム・エナセーブ」を結成し、独自の取り組みを始めていますが、どのような思いからスタートしたものでしょうか。

ダンロップタイヤ営業本部
消費財部
宣伝・販促グループ
宮川 義宏さん


地球の温暖化問題が深刻化する中、CO2排出量の削減が企業にとっても大きな課題となっています。ダンロップでは、「地球を愛するすべての人とチームを組んで、豊かな地球環境を築きたい」との思いのもと「チーム・エナセーブ」を結成し、植樹推進活動などを進めています。 ダンロップは業界に先駆けてエナセーブを始めとする環境配慮商品を充実させ、2009年から国内で上市する市販用タイヤのすべてをこの環境配慮商品に切り替えつつあります。2015年からは国内で販売する市販用タイヤの主力品は全て環境配慮商品にする計画です。

Q:ガソリンなどの化石燃料を燃やして走るクルマは、確かに環境に負荷を与える乗り物です。タイヤの改良によって、どの程度の環境負荷低減が可能でしょうか。
クルマの燃費性能は、走行場所や走行条件によっても異なるため、一概には申し上げられませんが、クルマを支えるタイヤの条件によって約2割程度の影響があるといわれています。私たちが外部機関に委託して行ったエナセーブシリーズのスタンダードタイヤエナセーブ EC202の燃費比較では、従来品と比較して国土交通省が定めたJC08モードで3.6%の燃費向上を実現しました。

1万キロメートル走行時の比較で申し上げると、25リットルのガソリン使用量を減らし、58kgのCO2排出量を削減することになります。

タイヤの環境負荷低減を図るため、ダンロップでは石油外天然資源比率を高める商品の開発や、転がり抵抗値の改善、軽量化や耐摩耗性能などの性能向上を進めています。


Q:環境配慮型のタイヤを普及させるため社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)が業界の自主基準として策定した「低燃費タイヤ普及に関する表示ガイドライン(ラベリング制度)」を発表していますね。
低燃費タイヤの基準が各社ばらばらの規格ではお客様にも混乱を与えかねないということで、社団法人日本自動車タイヤ協会で2010年1月からタイヤラベリング制度を設けました。転がり抵抗係数(タイヤへの荷重に対する転がり抵抗の比率:5等級)とウェットグリップ性能(路面が濡れた状態でのタイヤの制動時のグリップ力:4等級)が一定値を満たすタイヤを「低燃費タイヤ」と定義づけるものです。

エナセーブシリーズは、コロエネゴム(改質天然ゴムを採用し、転がり抵抗低減とグリップ力を両立)など独自の低燃費技術の採用により、タイヤの転がり抵抗値を大幅に下げてクルマの燃費を向上させています。

石油外天然資源比率を97%まで高めたエナセーブ97が転がり抵抗係数で「AA」、ウェットグリップ性能「b」を、ミニバン専用低燃費タイヤエナセーブ RV503が転がり抵抗係数で「A」を、ウェットグリップ性能「c」を、スタンダードタイヤエナセーブ EC202が転がり抵抗係数で「A」、ウェットグリップ性能「c」のラベリングとなっています。

シリーズの全商品がラベリングの認定となっており、ダンロップは最もサイズバリエーションが豊富となっています。こうしたラベリング制度は、環境配慮商品を多くのお客様が選びやすくなる効果が期待されます。
ダンロップの販促誌[Ena]から