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Home > 国内企業最前線 > 住友ゴム工業株式会社 ダンロップタイヤ営業本部 消費財部 宣伝・販促グループ 宮川 義宏さん
Q:タイヤは、“環境対応”だけでなく、“安全性”や“快適性能”なども求められています。これら3つの機能は本来統合できるものなのでしょうか。「エナセーブシリーズ」ではどのようにバランスをとられていますか。
クルマの基本性能は、人や荷物を安全かつ快適に運ぶことにあります。環境配慮だけが優れていたとしても、乗り心地が悪くなったり、安全性に問題があれば、本末転倒です。

快適性能は静粛性や緩衝性能ですが、クルマの走行時に発生する振動や音を少なくするために溝形状や内部構造に新技術を用い、解決しています。また、安全性では車体の重さをしっかり支えると同時に、スムーズに走る、自由に曲がる、ギュっと止まるなどの制動・駆動の良さが欠かせません。

たとえば、スピードを最優先しサーキットを走行するレース用のタイヤには快適性能は要求されません。しかし、普通のドライバーが普通の道路を走るタイヤは、乗り心地とハンドリングのバランスが求められます。最近では、コンピュータシミュレーションの発達で、求められるタイヤの特性に対応したチューニングがタイヤの設計段階から行われています。

エナセーブシリーズは、安全性や快適性能という基本性能を維持・向上しつつ、低燃費性能を向上させており、日常の使用を想定したバランスの良いタイヤといえます。


Q:日本では廃タイヤだけで年間1億本が廃棄されていると聞きました。廃タイヤの再生や有効活用対策でダンロップはどのような取り組みを進めていますか。
廃タイヤの89%が再利用されています。ダンロップでは廃タイヤを燃料とする廃タイヤボイラーの活用、更生タイヤ、アスファルトラバー道路の舗装材として再利用を進めています。
タイヤの再利用だけでなく、当社の工場では1997年に国内タイヤメーカーのトップを切ってISO14001を取得、廃棄物をゼロにするゼロエミッションも達成しています。


Q:「チーム・エナセーブ」の活動では、タイでマングローブの植樹も行っていますね。現地における取り組みの成果についてもお聞かせください。
「チーム・エナセーブ」の活動は、2009年3月1日からスタートしました。エナセーブシリーズ1セット4本のタイヤをお買い上げいただくごとに、当社がお客様に代わってマングローブの苗木を1本植樹しています。お客様が間接的に地球の緑化活動に参加できる社会貢献型のキャンペーンというわけです。

私たちはこの植樹プロジェクトに「未来に根を張るマングローブの森づくり」と名づけ、ミャンマーとの国境に近いタイ王国ラノーン県の協力を得て、2009年だけで137,424本を植樹しました。エナセーブシリーズは、NHKの大河ドラマ『竜馬伝』で坂本竜馬を演じるタレントの福山雅治さんがキャンペーンCMに登場して売上も加速しています。2010年5月末現在、累計植樹本数は40万本を突破しています。

マングローブを植えるタイ王国ラノーン県の少女たち


エナセーブカー
また、「チーム・エナセーブ」をプロモーションするため、クルマのボディに「マングローブが生育する風景とマングローブがもたらす自然、そこに住む生き物たちを描いた」エナセーブカーを全国各地に走らせています。これからもダンロップの取り組みにご期待ください。

(2010年6月取材)

(注) マングローブはヒルギ科、クマツヅラ科、ハマザクロ科などの樹木で構成される森林のことです。チーム・エナセーブの植樹活動ではヒルギ科を植樹しております。


○「チーム・エナセーブ」サイトはコチラ↓
http://team.enasave.jp/