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韓国シェアNO.1企業「ネモコマース」とは?


●急成長するショッピングモール連動ソリューションビジネス

ネモコマースはもともと韓国情報工学株式会社(KOSDAQ上場会社)内で、インターネットショッピングモールの連動ソリューションであるショップリンクのサービスを運営する「ショップリンカー事業部」が急成長し、2009年7月に子会社として独立した会社である。

同社の主力サービスが5年前に開発された連動ソリューションサービス「ショップリンカー」(www.shoplinker.co.kr)だ。 韓国内で代表的な75個のインターネットショッピングモールと連携し、商品登録や注文集約などを自動化して販売者(Seller)の業務を改善、現在は顧客企業約2500社を確保し、韓国内マーケット・シェア No.1を誇る。



サービス開始当時は認知度が低かったものの、その後急速に拡大したきっかけは、社内で三つの原則を社員が共有し、それを徹底的に守ってきたからである。


まず一つ目の原則とは、圧倒的に市場1位となる明確な目標意識を社員全員が共有したこと。 韓国人の場合、普段はバラバラだが方向性が一致した場合、能力以上のパワーを発揮する。
二つ目の原則とは、市場及び競合相手に対する徹底的な分析に基づき、サービス機能を改善したこと。適正なサービス価格戦略や顧客に対するプロモーションなど積極的な対応が功を奏した。
三つ目の原則とは、全社員のマインドの共有である。役員らと責任者、社員の間に絶え間ない対話を通じて「ショップリンカー」の問題点を常に改善しながら魅力のあるシステムとして大きく発展させようというマインドを共有したのが大きな原動力となった。

現在、「ショップリンカー」による取引金額は月1,000億ウォン(約100億円)、年間1.2兆ウォン(約1,200億円)を達成しており、今年は月1,200億ウォンを目標としている。



(注4) 韓国の「連動ソリューション」と日本の「連携ソリューション」
韓国では、ショッピングモールと第3者(例えばソリューションサービス会社)がリアルタイムでデータをやり取りするため、“互いにつらなって動く”という意味で「連動ソリューション」という。一方で日本の場合はセキュリティの壁が高いため、ソリューションサービス会社はショッピングモールにデータをアップロードするシステム環境だけを提供し、実際のデータがうまく上がったかどうかはショッピングモールから回答されないので「連携ソリューション」という。

具体例として、韓国における「連動ソリューション」の場合、販売者がショッピングモール宛に商品登録申請書を作成し、ソリューションサービス会社に送るとショッピングモールに商品が自動的に登録される、ショッピングモールからも商品が自動登録されたとの返事が返ってくる。 しかし日本の「連携ソリューション」の場合は、商品登録申請書をソリューションサービス会社に送るとショッピングモールに商品が自動的に登録されるものの、ショッピングモールからの連絡がないため、ショッピングモールに直接入って登録されたかどうか確認しなければならない。