客室稼働率89%、リピーター率70%

株式会社スーパーホテル

~だれもが驚くホテル経営は、 従業員を巻き込んだ共感創出経営と顧客満足の追求にあった~

旬の野菜を使った健康朝食が大評判

スーパーホテルでは、お泊りいただいたお客様に朝食の無料サービスが付く。朝食は多彩なメニューからお好きな料理をバイキング形式で選ぶものだが、とりわけ好評なのが地元で採れた地産地消のサラダやこだわりのお米やみそ汁や焼き立てパンだ。
なかでも野菜サラダは、有機野菜や無農薬のものを選び、新鮮さは折り紙付き。地元の農家とホテルのお客様をつなぐ「地産地消」を推進することで、地元農家の支援とともに、輸送に伴うCO2排出量の削減にもつながっている。

評判の健康朝食

ホテルに宿泊してカーボンオフセット*

もう1つユニークな取り組みをご紹介しよう。お客様参加型の環境負荷低減活動とCO2削減活動として取り組み始めた「エコ泊・エコひいき」活動だ。

「エコひいき」とは、チェックイン時にスーパーホテルのエコに取り組む姿勢を紹介し、2泊目以降の客室清掃が不要な場合にミネラルウォータを進呈したり、マイ箸持参、客室歯ブラシ返納などをしたお客様にご当地のお菓子をプレゼントするもの。2009年度の実績ではマイ箸の持参は5,421本、歯ブラシの返納は71,767本、客室清掃不要は145,784室に及んだ。
客室リネン類のクリーニングが不要になることで、水道換算で約874,704㍑の削減が達成された。これによって全社規模のコストダウンは3,000万円程度になったという。

一方、「エコ泊」とは、スーパーホテルの公式WEBサイトから予約したお客様に対し、客室1室あたり6.3㎏のCO2のカーボンオフセットを行うというもの。2010年3月からカーボンオフセット比率を国家目標である25%に設定し、全店での導入を始めた。この「エコ泊」は気候変動対策認証センターが推進するカーボンオフセット認証を受け、環境省が推進するカーボンオフセットモデル事業にも採択されている。現在、同社は「100万人のエコ泊キャンペーン」を実施しており、カーボンオフセットの普及とエコ泊利用者の増加によって地球温暖化防止活動に努めている。2010年12月にはこうした同社の地球温暖化防止活動が認められ、環境大臣表彰を受賞した。

※用語解説 カーボンオフセット
CO2の量を何らかの方法で相殺し、排出を実質ゼロにする取り組み。スーパーホテルでは国連のCDM(クリーン開発メカニズム)プロジェクトに参加し、中国の水力発電建設などに協力している。

原点は水俣市でのホテル運営

スーパーホテルの環境元年ともいえるのが2001年である。2001年に環境方針を打ち出し、社内に環境マネジメント体制を整備し、環境マネジメントの国際規格である「ISO14001」の取得を全店舗で目指した。現在は全98店舗のうち88店舗で「ISO14001」の認証を取得している。(※ ISO14001は取得までに1年かかるためオープンした店舗は1年間取得ができないため全店舗となっていない)

LOHASや環境対応を経営の基本にすえた理由を伺ってみた。
「きっかけは水俣市(熊本県)への進出でした。水俣市はかつて公害の町として知られてきただけに、町全体が清掃、ゴミの削減、再使用、再資源化などに熱心に取り組んでいました。初めは消極的な社員もいましたが、始めてみると電気・水道・紙などの削減も実感でき、全社で取り組むことにしました」(北川直樹課長)

スーパーホテルでは、客室内の環境配慮にも熱心に取り組む。たとえば照明のインバータ蛍光灯やLEDへの切り替え、2種類の分別式ごみ箱の採用、節水型シャワーヘッド、客室ごとに調整可能な個別式エアコン、バスタブの満水ラインの表示などだ。
一見、小さな取り組みに過ぎないこうした努力の積み重ねが、経営の質を高め、従業員の成長につながっている。

スーパーホテルの客室稼働率は現在89%、リピーター率70%という他社がうらやむ驚異的な実績を誇る。全国で月間稼働率100%を誇る店舗も少なくないという。「お帰りなさいませ」でお客様を迎える笑顔の対応が、きょうも全国各地のスーパーホテルで見られるのだろうか。

株式会社スーパーホテルのホームページはコチラ↓
http://www.superhotel.co.jp/

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