[東日本大地震:仙台在住、CSRマガジンスタッフからの現地レポート3]

被災地格差の現実

東日本大震災から3週間をすぎて

仙台の中心部では大分元の生活が戻ってきています。ガスの復旧は未だですが、全国のガス事業者が復旧応援隊として市内各地に散らばり、可能な地区から復旧が始まりました。スーパーなども時間限定ではありますが、徐々に再開し始め、一時のように開店しているお店に長蛇の列、ということも少なくなりました。

ただ一方で、「被災地格差」が生まれてきているという現実があります。

同じ仙台市内でも若林区など沿岸部はまだ水も電気もなく、体育館で寝泊まりしながら瓦礫の中の自宅や会社・工場に物探しや清掃に行き、同時に仕事探しや再建のための資金繰り、住宅探し、子供の学校の手配など、当初とは異なる新たな悩みを抱えています。これら余りにも大きな課題を解決するにはとてつもない長い道のりがそこにはあります。

テレビでも市内の給水個所やガス復旧の見込み、臨時バスの情報や営業している店舗の案内、各種手続きの案内などを流し続けているのを見ると、ほんの数キロ先では自分と全く違う生活を強いられている人たちがいるのを実感します。幸いにして、住める家があり、待っていればライフラインが戻ってくる私たちと、家も車も会社も財産も全て失った人たちとの格差がどんどん広がるのではないか、そんな怖さを感じ始めています。(2011年4月4日 藤森有紀)

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「日本人はまだ大丈夫、きっと、また立ち上がる」
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フォトレポート:日常の風景が変わるということ

以下の写真は、仙台市内における震災後の“普通の街”の様子です。もちろん津波で被害を受けた沿岸の被災地に比べれば何倍も“恵まれている”地域です。ニュース等でご覧いただいているように、今も緊急支援を必要とするたくさんの被災地があります。一方で、今回の広域災害では被害の大小にかかわらず多くの方が普段の何気ない風景が一変することを実感した3週間でした。遠隔地の方にも、今の状況を多角的に実感いただければと、ニュースでは拾いきれない身近な変化を記録しました。

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