企業とNGO/NPO

難民から教えてもらったレシピが1冊の本に

難民支援協会が『海を渡った故郷の味Flavours Without Borders』を出版

3名の難民がイベントに参加

出版記念イベントには、ヌエさん(ビルマ)、ティアン・シャンカイさん(ビルマの少数民族出身)、イランの難民の方の3名が参加した。ヌエさんは反政府運動で政治的迫害に遭った夫を追いかけて日本に来たが、現在は高田馬場でビルマ料理のレストランを経営する。また、シャンカイさんは難民2世で現在は大学1年生である。

当日の料理に満足げな難民二世シャンカイさん(右)とお友達

「難民申請中のみなさんが日本の公的支援を受けるには、高いハードルが待っている。人間として当たり前の生活を当たり前に行えるまでには平均で2〜3年、長い人だと5〜7年もの不安定な暮らしを余儀なくされている」と難民支援協会の石川えり事務局長は語る。

難民支援協会の石川えり事務局長

今回、レシピ本に参加した人たちの多くも現在難民申請中で、顔写真などはだせない状況だという。

良品計画がレシピを活かしたパーティー料理を

会場となったCafé & Meal MUJI南青山店は、無印良品でおなじみの株式会社良品計画が運営するお店。カフェ・ミール事業部が難民支援協会の広報担当である田中志穂さんから話を聞いて、それならお手伝いしたいと決まった。

料理のレシピを日本の素材でアレンジしたMeal MUJI南青山店の木原誠店長

出版記念のパーティーに並んだ料理の数々は、同店の木原誠店長が『海を渡った故郷の味』のレシピを日本の旬の食材でアレンジしたもの。「雪下人参のヨーグルトサラダ」「南部鶏と江戸菜のカレー」「さわらのスパイシーフライ」などがテーブル狭しと並んだ。

おいしい料理が会場を盛り上げた

ヌエさんらもおいしいと満足げであった。大学生のシャンカイさんは大学の学生食堂にこのレシピを広げたいと言う。すでにいくつかの大学でその動きが始まっている。

●特定非営利活動法人難民支援協会

http://www.refugee.or.jp/
日本にいる難民からの年間1万件以上の相談に応えるとともに、専門スタッフが一人ひとりの難民に支援を行っている。さらに制度改善のための政策提言・調査研究、および情報発信を行うなど、日本の難民保護を目的とした総合的に活動している。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の事業実施契約パートナーでもある。

『海を渡った故郷の味 Flavours Without Borders』

http://www.flavours-without-borders.jp/
上記サイトからレシピ本『海を渡った故郷の味 Flavours Without Borders』を購入頂けます。

レシピ本『海を渡った故郷の味 Flavours Without Borders』
発行:認定NPO法人難民支援協会 価格:1,500円+税

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