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だいじょぶ! 東北
東日本大震災を風化させないために復興には10年かかる。まだ応援が必要だ。
今回の演奏会では、『だいじょぶ! 東北』の初演が話題となりました。東北大学大学院教授で脳神経外科医でもある高橋明さんが作詞し、エレクトーン奏者の西山淑子さんが作曲しました。
だいじょぶ!東北
(一)
あの日からみんなとっても良くやったよ
あの松のように
ただひとりになってもしっかり大地に根をはって
ここにいるんだよ ここにいるんだよ
まわりの景色がなくなって
まわりの風がかわっても
あの日からみんなとっても良くやったよ
果てしのない果てを感じたものたちが
もいちどここへもどってきたんだ
だからもうだいじょうぶ(いわて!)
がんばらないで
(二)
あの日からみんなとっても良くやったよ
あの祖母孫(おやこ)のように
閉ざされた闇の中で何日も(何日も)励ましあって
ここにいるんだよ ここにいるんだよ
家ごと津波(なみ)に攫(さら)われて
まわりの空気がかわっても
あの日からみんなとっても良くやったよ
果てしのない果てを生き抜いたものたちが
もいちどここへもどってきたんだ
だから もうだいじょうぶ(みやぎ!)
がんばらないで
(三)
あの日から みんなとっても良くやったよ
あの歌のように
帰れない故郷(ふるさと)を日本中のみんなに歌いついで
ここにいるんだよ ここにいるんだよ
全ての智慧がなくなって
全ての希(のぞ)みが消え失せても
あの日から みんなとっても良くやったよ
果てしのない果てを歌いついだものたちが
もいちどここにもどってきたんだ
だから もうだいじょうぶ(ふくしま!)
がんばらないで
果てしのない果てを感じたものたちが
もいちどここへもどってきたんだ
だからもうだいじょうぶ(とうほく!)
がんばらないで
だからもうだいじょうぶ(とうほく!)
がんばらないで
被災者の皆さん、そんなに“がんばらないで”。
「がんばろう」ではなく、あえて「がんばらないで」と呼びかけるところが、脳神経外科医たる高橋さんの被災者に対する思いやりなのだろう。演奏会では高橋さんもチェロ奏者として加わりました。
この日は、おなじみの『いつでも夢を』をはじめ、西山淑子さんがライフワークとする『金子みすゞの詩による童謡集』なども披露されました。
フルートのみつとみ俊郎さん、ピアノの西村元希さん、ソプラノ歌手の西脇香織さんも演奏に駆けつけてくれました。
岩手県大船渡市出身の西村元希さんは震災当日、たまたま地元に帰っており、被災地の状況をつぶさに知る一人です。「被災地の復興には10年はかかるでしょう。風化の感は否めませんが、被災者が通常の暮らしが取り戻せるよう、支援をお願いします」と語りました。
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