CSRフラッシュ

保険契約者の無事故がNPO団体の資金援助につながる

三井ダイレクト損保「ムジコロジー・スマイル基金」寄付金贈呈式

三井ダイレクト損害保険株式会社の「ムジコロジー・スマイル基金」がスタートして1年。このたび、初年度の寄付金贈呈式が都内で行われた。贈呈式の模様から初年度の成果と今後について、また5つの寄付先団体「助けあいジャパン」「ASK(アスク)」「more trees」「国境なき子どもたち」「遠野まごころネット」の活動をご紹介する。

※ムジコロジー・スマイル基金スタートの経緯についてはコチラの記事↓
「あなたの安全運転が、誰かを応援する一票となる」

寄付先団体の皆さんと。

寄付先団体の皆さんと。

保険契約者延べ35,524名が支援先に選択して投票

三井ダイレクト損害保険株式会社の「ムジコロジー・スマイル基金」は、同社の自動車保険等契約者が、月に1度、あらかじめ選定された5つのNPO団体から応援したい団体を選んで投票(ワンクリック)することができる仕組みです。1年間の投票数の割合に応じて三井ダイレクト損保が寄付を行う(1年間の寄付総額は三井ダイレクト損保の税引前利益の1%または500万円のいずれか高い額)、新しい社会貢献の仕組みとして、2014年7月にスタートしました。

三井ダイレクト損保は従来から無事故社会の実現に向けた「ムジコロジー」プロジェクトで情報発信を行っており、創立15周年事業として“自分たちらしい社会貢献”を模索するなか、契約者が投票する基本の仕組み“ワンダークリック”を構築した(株)ドウゾとの協働により、「ムジコロジー・スマイル基金」創設につながりました。

 契約者は月に1度、応援したい団体に投票することができる、1年間無事故の契約者は年間の票数が10倍となる仕組みだ。


契約者は月に1度、応援したい団体に投票することができる、1年間無事故の契約者は年間の票数が10倍となる仕組みだ。

契約者はあらかじめ選定された5つの団体から投票先を選択できる。

契約者はあらかじめ選定された5つの団体から投票先を選択できる。

基金スタート初年度(2014年7月~2015年3月)期間中には、延べ35,524名が投票し、寄付総額500万円が獲得ポイントの割合に応じて各団体に贈呈されました。

ムジ贈呈式3-基金結果

三井ダイレクト損保 船木隆平 取締役社長は「『ムジコロジー・スマイル基金』は当社が無事故社会の実現に寄与すべく推進する「ムジコロジー」プロジェクトの一環です。既に2015年5月からは2期目がスタートしています。さらに『ムジコロジー・スマイル基金』の主旨を契約者の皆さまに浸透させ、投票活動を活発化させることが当社の大きな役目と考えています。」と基金の主旨と同社の役割を説明しました。

三井ダイレクト損保船木隆平 取締役社

三井ダイレクト損保
船木隆平 取締役社長

贈呈式では、同基金の活動を通じて、志のある団体の活動をより多くの人に知らしめるべく、寄付先5団体代表から各団体の活動についての紹介、簡単なプレゼンテーションも行われました。


寄付先5団体のご紹介

[復興支援] 公益社団法人 助けあいジャパン 代表理事 石川 淳哉
[交通事故防止] 特定非営利活動法人 ASK 友井真人 氏
[環境保護] 一般社団法人 more trees 水谷伸吉 事務局長
[教育] 特定非営利活動法人 国境なき子どもたち 寺田朗子会長
[復興支援] 特定非営利活動法人 遠野まごころネット 臼澤良一 理事長


復興支援・防災のための「助けあいプラットフォーム」構築

公益社団法人 助けあいジャパン 石川淳哉 代表理事

http://corp.tasukeaijapan.jp/

助けあいジャパン石川淳哉 代表理事

助けあいジャパン
石川淳哉 代表理事

「公益社団法人 助けあいジャパン」の活動は、2011年3月11日の東日本大震災が発生、情報発信のプロである有志が、自分たちの技術を何かに役立てたいと3月12日からスタートしました。以来、多彩な分野の専門家の“プロボノ”力を結集して、被災地の生の声を届ける「助けあいジャパン 情報レンジャー」、全国の学生を東北で運ぶ「きっかけバス47」、防災知識を学ぶ「防災かあさん」「TEAM防災ジャパン」サイトの構築など、現地からの情報発信、ボランティア募、岩手県、宮城県、福島県の3県で復興に向けて進んで行くための情報発信事業を展開してきました。

ご存じのとおり災害時には、緊急状態の最初の3日間が過ぎ、それからの1週間が命を助けるために非常に重要な時期となります。しかし我々は東日本大震災発生時には、その期間に十分な情報発信をできなかったという大きな後悔があります。大災害の発生後1時間以内に情報サイトを構築することを今後の重要テーマとして取り組んでおり、今回の寄付は大変有難く、プロジェクトの準備金として有効活用させていただく予定です。

助け合いジャパンホームページ http://corp.tasukeaijapan.jp/

助け合いジャパンホームページ http://corp.tasukeaijapan.jp/

「起きてから後悔」ではなく、「いま始める防災」へ。助け合いジャパンは、様々な防災情報の発信にも力をいれている。

「起きてから後悔」ではなく、「いま始める防災」へ。助け合いジャパンは、様々な防災情報の発信にも力をいれている。


飲酒運転による悲惨な交通事故を一件でも減らすために

特定非営利活動法人 ASK 友井真人 氏

http://www.ask.or.jp/

ASK 友井真人 氏

ASK 友井真人氏

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、アルコールをはじめとする依存性薬物問題の予防に取り組む特定非営利活動法人です。今回、頂いた寄付については、特に若者向けの飲酒運転対策に活用していきたいと考えています。

飲酒運転の事故件数は30-40代に多いのですが、実は死亡事故率では20代の方が圧倒的に多いのです。アルコールに関する基礎知識をご存じない方が多いのですが、アルコールの1単位(純アルコール20gを含むお酒)—ビール500ml、日本酒1合など—が体内で処理されるには個人差があるものの一般には約4時間かかります。一度寝ると大丈夫と考えがちですが、睡眠中は処理が遅れますので仮眠しても4時間以上かかります。普通の方でも、夜中近くまで飲んで翌朝6時に車で出勤し、知らないうちに酒気帯び運転をしていたという事もありえます。

悲惨な事故を低減する施策の一環として、ASKでは2008年より「飲酒運転防止インストラクター養成講座」を行ない、現在、全国で2469名が取得しています。アルコールの基礎知識を身につけていただき、一件でも飲酒運転を減らせればと考えています。

ASKホームページ http://www.ask.or.jp/

ASKホームページ http://www.ask.or.jp/

★2015年度「公開スクーリング」のご案内

「飲酒運転防止インストラクター養成講座」の1日集中「スクーリング」の一部を、2015年10月~12月に全国10カ所で一般の方にむけて無料で公開します。詳しくはコチラ↓

http://www.ask.or.jp/ddd_inst_openschooling.html

http://www.ask.or.jp/ddd_inst_openschooling.html


都市と森をつなぐ—「地域づくり」のための「森づくり」

一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ)水谷伸吉 事務局長

http://www.more-trees.org/

more trees 水谷伸吉 事務局長

more trees 水谷伸吉 事務局長

more treesは「もっと木を」というコンセプトのもと、音楽家・坂本龍一が代表を務め、その呼びかけに賛同した世界各国の100人以上の賛同人によって設立された森林保全団体です。主要な活動として、自治体や現地の人々と力を合わせながら、国内では北海道から九州まで11カ所と協定を結んで間伐などの森づくりを、また海外では植林による森林の再生を行っています。

実は日本は国土の2/3を森林が占める世界有数の森林国です。しかし戦後に植えられた杉やヒノキが十分に手入れされないままに放置され、一方で日本の木材自給率は30%以下(2015年現在)と、使用する木材の多くを輸入に頼っているのが現状です。しかし、間伐(かんばつ)—適切に間引きする—などの手を入れることで樹木はもちろん、光が十分に地面に差し込むことで下草も生い茂り、保水力もあがる、森林全体が蘇ることができるのです。

私たちの活動の重要なキーワードは「都市と森をつなぐ」。都会に住んでいますと森と縁がない、しかし我々の生活は森の恩恵を受けて成り立っている事を知っていただきたい。例えば、間引きした樹木を活用したモノづくり、都市の空間や店舗に国産材を活用いただく、都会に住む方々に山仕事や森の素晴らしさを体験していただく活動も行っています。

more Trees ホームページ

more trees ホームページ

国内木材を活用したmore Treesオリジナルプロダクトを販売するオンラインサイト

国内木材を活用したmore treesオリジナルプロダクトを販売するオンラインサイト


日本と世界の子どもたちに、等しく理解と教育を受ける機会を

特定非営利活動法人 国境なき子どもたち 寺田朗子会長

http://www.knk.or.jp/

国境なき子どもたち寺田朗子会長

国境なき子どもたち
寺田朗子会長

認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)は、「世界の恵まれない青少年を支援すること」、そして「日本の一般市民、とりわけ若い世代の人々に対し教育啓発すること」を使命とし、1997年に日本で設立されました。2015年現在は、日本(東北地方)、カンボジアやフィリピンを含む世界約10の国と地域で活動しています。

私どもが支援する子どもたちの多くは、各国のストリートチルドレン、ストリートチルドレン、人身売買や性的搾取の被害に遭った子ども、そして大規模な自然災害などの影響を受けた青少年です。子どもたちは施設に保護されたとしても、14-15歳で—多くの子どもたちが文字も読めず、全く自立する術をもたないまま—社会に出なければなりません。子供たちに少しでも教育の機会を与えて自立の足掛かりとしてほしい、親から子へと続く、貧しさのサイクルから何とか抜け出して欲しい、そうした思いが契機となって活動を始めました。

学校に通い、文字が読めるようになり、手に技術を身につける。今、私が着ているシルクのシャツも、そうした子どもたちが取得した織物技術でつくられました。人前で話せなかった子どもたちが段々と話せるようになり自己表現もできるようになる。マニラで2001年に出会った路上暮らしの男の子は2008年に再会した時に働きながらようやく21歳で小学校の卒業資格をとり、今は高校入学を目指しています。躓きながら、それでも一歩ずつ前に進みたいと願う子どもたちに何らかの手助けをしたいというのが私たちの願いです。常に心にとめている言葉は、“共に成長するために”。この思いを込めて、子どもたちと一緒に自立に向けた歩みを具現化していきたいと思っています。

国境なきこどもたち ホームページ http://www.knk.or.jp/

国境なきこどもたち ホームページ http://www.knk.or.jp/

直近ではシリア難民の子どもたちの教育環境改善に向けたサポートも行っている。

直近ではシリア難民の子どもたちの教育環境改善に向けたサポートも行っている。

KnK写真展2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」を開催

撮影にあたったのは、フォトジャーナリスト安田菜津紀さんが撮影したシリア難民の写真展を東京・新宿にて開催します。

• 日時:2015年9月17日(木)~23日(水・祝) 10時~18時
※最終日15時まで  20日(日)は休館
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
• 料金:入場無料


特定非営利活動法人 遠野まごころネット 臼澤良一 理事長

http://tonomagokoro.net/

遠野まごころネット 臼澤良一 理事長

遠野まごころネット
臼澤良一 理事長

遠野まごころネットは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災で被災した岩手県沿岸部—岩手県沿岸部の大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市を中心に—被災者の方々を支援するべく、遠野市民を中心として結成された被災地支援団体です。311の震災後、私自身も全てを失いましたが、こうしてお話できるのは今回の基金をはじめとして皆さまのご支援のおかげと感謝しています。私どもは311発生後、2011年7月に岩手県から被災地支援のNPO認証を受け、今年4月までに世界20ケ国約12万人の方々が、遠野まごころネット会員として支援いただいています。

被災地の状況ですが、私が住む大槌町は95%が壊滅状態、震災から4年以上が経過しますが市街地であったところに住宅は建っていません。行政は区画整理事業などハード面での努力を続けていますが、ソフト面—コミュニテイづくり、生業づくりにはなかなか手が付けられない状況です。私どもは行政の手が届きにくい分野について、被災地の声を聴きながら大槌たすけあいセンターと、隣接する大槌みらい工房を拠点に活動しています。

各種イベント開催によるコミュニテイづくりや被災地では医療設備もまだまだ整っていませんので、定期的にセンターに医師が訪れ、仮設住宅に住む方々の健康チェックも行っています。特に力を入れているのは、障がい者を含む地域住民の就労支援、農林・漁業支援の一環としての地元食材の加工製造、も行っています。大槌みらい工房ではPCを設置してIT研修も行うほか、ハーブを生産して食品や小物づくりも行っています。今回の基金も浄財だと思っています、活動資金としてつかわせていただきます。本当に有り難うございます!(2015年7月)

ムジ贈呈式19-2-遠野1

大槌みらい工房では、IT研修やハーブの生産や加工など、就労支援や地域の生業づくりに力を入れている。

大槌みらい工房では、IT研修やハーブの生産や加工など、就労支援や地域の生業づくりに力を入れている。

●三井ダイレクト損害保険株式会社

http://www.mitsui-direct.co.jp/

●「ムジコロジー・スマイル基金」

https://mujicology-smile.wonderclick.jp/

※出席者のコメント内容については当編集部で要約しており、文責は当編集部にあります。

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