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“不戦の誓い”を弦楽四重奏で

ソプラノ歌手いとうたつこさんが「憲法第九条 不戦の誓い」を作曲・発表

大戦の敗北から71回目の夏がやってきた。戦後生まれのいとうたつこさんは、毎年この季節になると不戦の誓いを新たにするという。また、孫たちを戦場にだけは送りたくないとの思いが日増しに強くなるとも語る。こうした思いをこのほど「日本国憲法第九条 不戦の誓い」と題する楽曲として完成、東京・銀座の王子ホールで発表した。

「不戦の誓い」を演奏するヤマト・ストリング・カルテット

「不戦の誓い」を演奏するヤマト・ストリング・カルテット

“不戦の誓い”を新たにする

7月23日の午後6時半、この日の楽曲発表の場となった東京・銀座の王子ホールには300人を超えるいとうたつこさんのファンが集まりました。

いとうさんが平和への思いを新たにしたのは、作家井上ひさしさんが平易な言葉で憲法前文や第九条を表現した絵本『井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法』(講談社)と出合ったのがきっかけ。

2010年には歌人・与謝野晶子の反戦詩「君死にたまふことなかれ」に曲を付けるなど、毎年開く自作曲の演奏会で、反戦平和への思いを積極的に発表してきました。

今回発表した弦楽四重奏「日本国憲法第九条 不戦の誓い」は、Larghtto【危険な正論もどき】、Allegro【戦争が好きな人たちに贈る、皮肉を込めたワルツ】、Moderate【不戦の誓い】、Largo【誰だって平和を望んでいます】の四楽章からなり、いとうさんとともに音楽活動を行う、ヤマト・ストリング・カルテットが演奏をしました。

弦楽四重奏2

フルに全体の演奏を聞くのはいとうさんもこの日の本番が初めてとか……。弦楽四重奏の力強さと美しさに「満足のゆく演奏だった」と演奏をしたヤマト・ストリング・カルテットの4人のメンバーをたたえました。

いとうたつこさん自身も歌曲『衣を脱いだ小倉百人一首』より「嵐福」「鹿」など4曲を熱唱する

いとうたつこさん自身も歌曲『衣を脱いだ小倉百人一首』より
「嵐福」「鹿」など4曲を熱唱する


日本の心を大切にしたい

いとうたつこさんは、静岡県浜松市出身で武蔵野音楽大学声楽家を卒業後、ピアニストやソプラノ歌手として演奏活動を行うかたわら、作曲・編曲にも力を入れてきました。

この日の演奏でも、「あかとんぼ」「おぼろ月夜」など情感あふれる日本の歌曲に新しい曲調を加えてるなど、新しい試みを続けていました。また、この日は、奈良への仏像をめぐる旅をタンゴのメロディーに乗せて演奏した「ロマンチック タンゴ in奈良」も演奏され、聴衆から喝さいを浴びていました。

演奏会を終えて聴衆にあいさつするいとうたつこさん

演奏会を終えて聴衆にあいさつするいとうたつこさん

いとうたつこ音楽デザイン

http://www9.plala.or.jp/ito-tatsuko/ito4.htm

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