CSRフラッシュ

魚料理にチャレンジし、海を知ろう!

親子で参加する「さばけるサミット2019」から

海の恵みに感謝する心を育もうと、公益財団法人日本財団と服部栄養専門学校がコラボし、このほど「さばけるサミット2019」を共同で開催しました。親子など15組34人が包丁を使ってアジをさばき、フライやつみれ汁をつくりました。[2019年12月8日公開]

さばけるサミット1

座学 西洋と日本の包丁文化と魚のさばき方の違いを知る

この日のイベントは、プロの講師たちによる魚のさばき方の講義から始まりました。

トップバッターは、代官山のイタリアンレストラン『RINGRAZIARE koji morita』でソムリエ兼料理人を務める土方瞭平シェフが登場。西洋の包丁の特性を語るとともに、4キロの天然ぶりをさばき、あっという間にカルパッチョにします。その包丁づかいと手際のよさに、みんながうっとりします。

さばけるサミット2

次は和食の包丁さばきということで、服部栄養専門学校で日本料理を教える西澤辰男先生が登場。日本刀から始まった和包丁の歴史を語り、包丁を研ぐなど手入れの大切さが、おいしい日本料理の背景になっていると語り、ブリ、タイ、イカを調理してお刺身に盛り付けます。

さばけるサミット3

講師の3番手として登場した小澤亮さんは、「食の生産者」の販路づくりを応援するプロ。この日は魚の保存方法である干物のつくり方について話をし、手づくりされる干物のおいしさについて語りました。


体験 魚をさばける男子・女子を育成します

第2部では、西澤辰男先生の指導の下、魚をさばき、魚料理に挑みます。

この日の主役は、お父さんやお母さんやおばあちゃんと一緒に参加した子どもたち。これまでの体験を聞くと、魚をさばいた経験はほとんどないようで、どの顔も少し不安げでした。

西澤辰男先生が、まずアジのさばき方を実演し、フライやつみれ汁のポイントを丁寧に説明します。そのあと、割り当てられた調理台で子どもたちがアジをさばき始めます。

さばけるサミット4

アジには、尾ひれからエラにかけて「ぜいご」と呼ぶ堅いうろこがありますが、この日は「ぜいご」「内臓」「頭」が取られたアジを、三枚におろすところからスタート。詳しくは、日本さばけるプロジェクトのホームページに、「さばけるチャンネル」という動画のページがありますので、ぜひみなさんもチャレンジしてください。

参考動画:日本さばけるプロジェクト

子どもたちは、慣れない包丁さばきとあって、最初は不安げでしたが、調理台ごとに配置された服部栄養専門学校の指導員などからてほどきを受け、アジを三枚におろしていきます。

子どもたちが三枚におろしたアジは、皮付きのまま、包丁の裏でたたきにされ、皮をはがされたあと、すり鉢に入ります。

すり鉢ですられたアジは、子どもたちが団子状に丸めて、となりの鍋に入れ、やがてみそ味で調えられてつみれ汁になりました。その頃には、となりのフライ鍋の油も適温になり、パン粉を付けられたアジが、次々とフライ鍋に入ります。

さばけるサミット5
さばけるサミット6
さばけるサミット7さばけるサミット8

魚料理のおいしさに歓声をあげる

土鍋で炊いたご飯が炊きあがる頃、フライやつみれ汁も完成します。各自がフライをお皿に盛り付け、つみれ汁をお椀に盛ると、いよいよ待ちに待った試食です。きれいに盛り付けられたアジフライをタルタルソースに付けて頬張る姿は、どの顔も笑顔にあふれ、「おいしい」と歓声を上げていました。

さばけるサミット9さばけるサミット10

日本財団と日本さばけるプロジェクト実行委員会が主催する、今回のイベントは、今年全国の44都道府県でも「日本さばけるプロジェクト」として開催されました。

海の汚染が広がり、海洋資源の乱獲などにより、魚がますます貴重なものとなる中、「“魚をさばく”をとおして、海にももっと関心を持ってほしい」と、日本さばけるプロジェクト実行委員長である服部栄養専門学校の服部幸應校長が語ってくれました。


<関連記事>

コスプレイヤーたちが東京タワー周辺で「ごみ拾い」を行う
“いまを生きる”喜びや美しさを写真と詩と歌で表現する「ココロミプロジェクト」
医師・中村哲さんは、なぜアフガンで用水路をつくったのか
ネパールの子どもたちを支援するSon of Light Japan~シンギングボウル ヒーラー/パフォーマー田中順子さん
TABLE FOR TWOの「おにぎりアクション 2019」東京オリンピック・パラリンピックを持続可能な社会実現のレガシーに
WWFジャパンのパネルディスカッション「評価されるSDGsとは」から
市民の力を集めて風力発電に取り組む 北海道グリーンファンド鈴木亨さんの報告
震災と原発事故から8年いわき放射能市民測定室「たらちね」の取り組み
プラスチックゴミによる環境汚染対策~東京農工大学の高田秀重教授に聞く
CSRマガジン誌上フォトギャラリー~鉄ちゃんがアジアの鉄路で見たもの
あなたの誕生日に、誰かのために“寄付”をしませんか~日本フィランソロピー協会の新しいチャレンジ
日本語で互いの違いを理解する~第22回大使館員日本語スピーチコンテスト2019
修学旅行でSDGsを学び体験しようTABLE FOR TWO×日本旅行のチャレンジ

TOPへ戻る