識者に聞く

被災地はあなたの支援を待っています。さあ、てんぷらバスで、週末ボランティアに参加しよう。

アースデイ東京タワー・ボランティアセンター ハッタケンタロー事務局長 (みなと環境にやさしい事業者会議事務局、種まき大作戦実行委員会ほか)

Q ボランティアに参加する心構えなどがありましたら……。

ハッタ 参加希望者には事前にオリエンテーションを行っており、物見遊山で参加すべきものではないという心構えを説いています。むしろ危険な場所であるという自覚を持って欲しいとさえ思っています。参加者には、2日分の食事、作業着、着替えなどの服装、長靴、防水用軍手、ゴム手袋、防塵マスク、防塵メガネ、帽子のほか、ウェットティッシュ、タオル、ぞうきん、手ぬぐいなども準備してもらっています。

ボランティア説明会

最近は、女性の参加希望者が増えています。体力にあまり自信のない方には、水洗いなどをお願いしています。

最初は「募集人員40名」で満杯になりましたが、ゴールデンウィーク以降は、小型のバスで行くことも増えています。金曜日の夜10時に東京タワーを出発し、翌日の朝6時に石巻市のボランティアセンターに到着し、午前8時半から午後15時くらいまで働いてもらいます。帰りは途中のサービスエリアで夕食を取り、夜の22時に新宿西口で解散となります。かなりハードな日程ですから、体調管理も大切な課題です。

Q 「週末ボランティア・アクション」と「長期ボランティア・アクション」の役割の違いはなんですか。
ハッタ 初めの頃はボランティアの扱いに慣れていなかったため、現地に到着してから2~3時間、仕事の指示が出せないという状況もありました。現地での作業を事前に手配したり、配分するボランティア・コーディネーターのサポートが必要となりました。

「長期ボランティア・アクション」の参加者には、このコーディネーターの役割を担ってもらっています。基本は2週間とちょっと長めですが、希望者はぜひ応募してください。 

Q マスコミなどによればボランティアへの参加者が徐々に減ってきているとのことですが、なにか対策をお考えですか。

ハッタ ええ、ゴールデンウィーク明けから確かに人数が減りました。私たちは毎週2回、水曜日、金曜日の19:00からボランティア説明会を行っています。本日(金曜日)の参加者は男性2人、女性5人でした。今はネット社会、情報はすべてインターネットから、という時代です。私たちのこうした説明会は一見アナログで効率悪そうに見えますが、東京タワーにわざわざ来ていただき、直接、顔が見える場でお話させていただくことで、息の長い支援体制づくりと強い関係づくりにつながると考えています。今回の大震災は、長期戦になりますので……。

これまでの参加者は、短いボランティア活動の中で、貴重な学びをそれぞれが体験しています。

よく話にでるのは「被災地で暗い顔をしてちゃダメ」という言葉です。ボランティアの力で瓦礫を片付け、お祭りを開いた地域もあります。笑顔や勇気の積み重ねが、いつか現地の方にも伝わるのです。いい意味で、現地の方に元気を与えるとともに、現地の方から私たちも勇気をもらって帰るという部分があります。 

いまはTwitterやUstreamのようなソーシャルメディアも活用しています。広く参加者たちの声を友人たちにもぜひ伝えて欲しいと思っています。そして東京タワーに実際に足を運んで欲しいと、考えています。そのための情報ですから。

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