昼の太陽エネルギーを蓄え、夜のコミュニティを照らす

株式会社風憩セコロ 取締役東京支社長 渡辺 博さんに聞く

エコロジーとエコノミーのバランスに考慮し、国産にこだわる
Q7 普及実績を見ると、地域の大きなバラツキがあります。公共工事の予算が縮小される中、まだ普及されていない地域にどのように設置していきますか。

渡辺:基本的には、直接営業しているのではなく、全国の自治体向けに営業を行っている電材商社を代理店にして販売しています。ランドスケープなどもそちらで取り扱っていますので、「ソライト」もそちらが中心になって販売しています。

沖縄が多いのは、インフラ整備が遅れており、電線を引くとかえってお金がかかりますから、独立電源でよかったという側面もあります。沖縄は日照量も多いですからね。太平洋側が多いのは地震・津波などの防災対策ですね。南海地震や東南海地震の心配もあります。関東一円は防災公園という打ち出し方が多いですね。

北海道や東北などの雪国では、雪を考慮する必要があります。ソーラーの一般的な角度は45度がよいとされるのですが、雪国などでは60度にしています。雪を落としやすくしてやるわけです。

Q8 現在のところ公共用途向けが中心ですが、将来的には民生品にも乗り出すのでしょうか。民生品普及に向けた課題などについてもお話ください。 

渡辺:「ソライト」も地域によってさまざまなテイストのものをつくってきました。京都・奈良・金沢などの観光地には、それらしい和のテイストを取り入れています。また、観光地の旅館向けには「独灯」と呼ばれる演出照明もつくりました。行灯のように持ち運びができるものです。

 

民生用にも広げたいのですが、民生用には中国でつくった廉価版がすぐに登場してきます。日本の税金でやっている公共事業は、ただ安いというだけで中国製に切り替えるのではなく、国内の産業保護という面を大切にして欲しいと考えています。

私たちもエコロジーとエコノミーのバランスを考えながら、国産にこだわり続けています。こだわりすぎてつぶれた企業もたくさん知っていますが、こだわるべきところ、譲れないところは筋を通していきます。

つい最近、家庭の電化製品用に独立電源として使える「ムーブサップス90」という新製品をつくりました。価格が25万円のソーラー蓄電池です。わが家の場合、昼は玄関口において蓄電し、夜は家に入れて扇風機の電源として使っています。(2011年7月取材) 

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