企業とNGO/NPO

NPOを支える明日のリーダーたちよ 学び、はばたけ!

アメリカン・エキスプレス・リーダーシップ・アカデミー2013

Part 2: インタビュー1

リーダーシップは行動の土台となる力

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル 
副社長 広報
日本/アジア・太平洋地区担当
エディ 操

アメリカン・エキスプレスのエディ操副社長

Q 「アメリカン・エキスプレス・リーダーシップ・アカデミー2013」はどのようなきっかけから生まれたものですか。

エディ: “社会に貢献する良き市民”という基本理念は、アメリカン・エキスプレス(以下、アメックスと略す場合も)が1850年の創業時から打ち出してきたものです。今も、アメリカン・エキスプレス財団を通じて①明日のリーダー育成 ②多様な文化遺産の保護・修復 ③地域社会への貢献、の3つのテーマで社会貢献活動を行っています。

このうち、「明日のリーダー育成」が一番新しいテーマです。NPO活動がさかんなアメリカでは、団塊の世代がこの数年で定年を迎え、NPOセクターでも世代交代が起き、次世代リーダーの育成が急務となっています。阪神・淡路大震災以降、日本でもNPOが大きな役割を果たすようになりました。しかし、日本ではまだNPOの活動は限られており、リーダーたちの成長と奮起が期待されています。

日本でも次世代のNPOリーダーを対象としたリーダーシップ研修ができないかと、日本フィランソロピー協会の高橋理事長に相談したところ、「それは面白い。是非やりましょう」となりました。二人で米倉誠一郎先生のところに相談に行くと、先生も「それ、やろうよ」ということでした。

準備期間を経て、2009年に第1回の研修会を開催し、今年で5回目を迎えることができました。

Q 「NPOの次世代リーダー育成」というプログラムは、日本企業ではなかなか思いつかないテーマですね。

エディ: アメックスは「リーダーシップ」を重視する企業です。リーダーシップはもって生まれる資質と誤解する方もいますが、実は身に着けられる技能の1つです。アメックスでは新入社員だけでなく、課長・部長から経営陣にいたるまで、それぞれが担うべきリーダーシップがあると考えています。

リーダーシップ教育は、行動科学です。アメックスの中では、社員に勉強の機会を与えるだけでなく、自分で磨いていけるスキルだと教えます。誰もがきっかけさえあれば、能力向上できるのです。リーダーシップは行動の土台になる能力なのです。

Q 日本オフィスでは、社員の皆さんとどのような社会貢献プログラムを展開されていますか。

エディ: アメリカン・エキスプレスは、「世界で最も尊敬されるサービス・ブランドになる」ことを標榜してきました。社員もこのメッセージを糧に、日々の企業活動に専念しています。

当社は社員が自主的に社会貢献活動を行うことを推奨しています。例えば、世界中で自然災害が発生したときには、積極的に社員に寄付を呼びかけ、同額を会社がマッチングする制度もあります。社員が1万ドルの寄付を集めたら、会社もそれと同額の寄付を1万ドル出しています。東日本大震災やハイチの地震の際にもこうした活動を行いました。

また、地域社会への貢献では、ボランティア活動推進プログラム「Serve2Gether」があります。2011年は全世界の社員が100,000時間のボランティアを行いました。日本では、社員が所属するボランティア団体に一定の金額を拠出することにより、社員のボランティア活動をサポートしています。地域の自治体やNPO団体と一緒にチャリティー・バザーやチャリティー・ウォークなども行っています。

Q 「リーダーシップ・アカデミー」の今後に向けた抱負をお聞かせください。

エディ: 5年で一区切りですが、またまだという声もあります。いまの形のままで良いのか、日本フィランソロピー協会や米倉先生のご意見も聞いて次のステップに踏み出したいと考えています。

アメックスは、サービス企業として、何よりも継続性を大切にしながら、今後のリーダー育成に一定の役割を果たしていきます。

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