CSRフラッシュ

あなたの誕生日に、誰かのために“寄付”をしませんか

日本フィランソロピー協会の新しいチャレンジ

少子高齢化と人口減少で国や地方自治体の財政規模が縮小しつつある日本。“互助や共助”の役割がますます大切になっています。公益社団法人日本フィランソロピー協会は、このほど誕生日などの記念日に誰かのために寄付をしようという呼びかけを始めました。[2019年3月4日公開]

「誕生日寄付」の記者発表を行う高橋陽子理事長(左)と村木厚子理事(右)。

「誕生日寄付」の記者発表を行う高橋陽子理事長(左)と村木厚子理事(右)。

「社会のために役立ちたい」とお考えなら
まず、「誕生日寄付」をお勧めします

1月22日、公益社団法人日本フィランソロピー協会の高橋陽子理事長と村木厚子理事が記者会見に臨み、今後、同協会が「誕生日寄付」に力を入れると発表しました。

同協会は、1998年に社会的な課題解決のために寄付をした人を顕彰する「まちかどのフィランソロピスト賞」を創設し、昨年で20回を迎えました。20回目の特別賞の受賞者は、日本サッカー協会 相談役の川淵三郎さんでした。川淵さんは、25年以上にわたってご自分の誕生日に寄付をしてこられたとのこと。これにヒントを得て、「まちかどのフィランソロピスト賞」はひとまず終了し、新たに「誕生日寄付」に向けた取り組みを始めることにしました。

高橋陽子理事長は「何らかの役に立ちたいと思いながら、きっかけがない、寄付先が分からない、などの理由から実践に移せていない人たちに、誕生日寄付を始めてほしい」と語りました。

高橋陽子理事長(左)と村木厚子理事(右)

高橋陽子理事長(左)と村木厚子理事(右)

同協会では、「誕生日寄付」は、今、困難な状況にある子どもたちのため、次世代を担う子どもたちの未来に投資するための大人からのメッセージでもあるとしています。なお、「誕生日寄付」の呼びかけには以下の方々も賛同しています。

「誕生日寄付」 賛同人(2019年2月13日現在/敬称略 順不同)

・瀬戸内 寂聴(小説家・天台宗尼僧)
・川淵 三郎(公益財団法人日本サッカー協会 相談役)
・前野 隆司(慶應義塾大学 大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授)
・米倉 誠一郎(法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科 教授)
・渋澤 健(コモンズ投信株式会社 取締役会長)
・加藤 登紀子(シンガーソングライター)
・日比野 克彦(東京藝術大学美術学部長)
・竹川 隆司(東北風土マラソン創始者 実行委員会副実行委員長)
・岡本 和久(I-O ウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長)
・伊藤 宏一(千葉商科大学 人間社会学部 教授)
・小宮山 宏(三菱総合研究所 理事長)
・古賀 良彦(杏林大学 名誉教授)


子どもたちの今を支え、未来に投資しよう!
日の当たりにくい3つの分野で活かします

みなさんから集まった寄付金は、第三者からなる審査員会で審議・決定し、「生きるを支える」「学びを支える」「外国人を支える」の3つのカテゴリーからなる複数の団体に届けられます。2019年度の寄付先は以下のとおりです。


1.生きるを支える

児童虐待相談対応件数は統計開始以来、毎年増加し続けています(平成24年度は平成11年度の約6倍)。虐待や家庭崩壊などにより、耐えられず逃げてきた子、風俗産業や暴力団を頼らざるを得ない子、もう一度、人生をやり直したい子どもたちを守り、支える活動です。

誕生日寄付3

社会福祉法人カリヨン子どもセンター

家庭で虐待を受ける等、安全に暮らすことができない子どものための緊急避難場所『子どもシェルター』と、就労自立を目指す生活場所『自立援助ホーム』を運営しています。子どもの思いを真ん中に、弁護士、ボランティア、児童相談所や医療等とスクラムを組むように連携しつつ支援しています。
[寄付金の使途]
子どもたちが緊急に逃げ込むための子どもシェルター『カリヨン子どもの家』の運営費

一般社団法人若草プロジェクト

困難を抱えた若い女性や少女たちを支援するため、瀬戸内寂聴と村木厚子を代表呼び掛け人として、2016年に設立されました。つなぐ、ひろめる、まなぶを活動のコンセプトに、LINE相談、若草ハウスの運営、企業とのコラボ、シンポジウムや連続研修会の実施、支援マニュアル作成等の事業を行っています。
[寄付金の使徒]
SOSを抱えた少女たちの居場所となる若草ハウス(昨年秋スタート)の運営に要する費用


2.学びを支える

日本には現在、義務教育を修了していない人たちが約13万人います(平成22年国勢調査)。加えて、引きこもりや不登校などにより十分に教育を受けられなかったにもかかわらず、卒業証書を手にした「形式卒業者」と呼ばれる若者が多数生まれています。

誕生日寄付4

福島に公立夜間中学をつくる会

家庭の事情や、不登校等により、子供時代に十分に学べなかった20代から80代までの様々な生徒が集い、毎月4回、約2時間の授業を行っています。アルファベットを学ぶ、新聞の時事問題を読み解く等、学ぶ内容も人それぞれ。潜在している学び直したい人達に学校の存在を知ってもらえるような活動も行いたいと思っています。
[寄付金の使途]
潜在している学び直したい人たちに夜間中学の存在を知ってもらうための市内広域に渡る周知活動費(パンフ製作・印刷、配布等)

一般社団法人岡山に公立夜間中学校をつくる会

2017年4月に開校し、2018年12月現在、70名を超える生徒が、国際交流センター(岡山市)を教室にして、義務教育段階の勉強に励んでいます。10代から80代の義務教育未就学者、形式卒業者、学齢期の不登校生徒、外国籍の方など様々な背景を抱えた生徒が学び直しをしています。スタッフの会費と寄付でなんとか運営をしていますが、とても厳しい状況です。ぜひ、皆さまのご支援をお願いします。
[寄付金の使途]
増加し、受け入れ切れていない形式卒業者などの入学希望に応えるための学校拡充費用


3.外国人を支える

全国には、3万人以上の海外にルーツを持つ子どもたちが、日本語指導を必要としています。親の移民や単純労働などのための定住により日本に連れてこられ、言葉の問題をはじめ、文化・習慣の問題、親の貧困の問題などにより、いじめ、非行、引きこもり、親からの虐待などにより苦しんでいる子どもたちがいます。このような子どもたちの居場所づくりや学習支援などの活動です。

誕生日寄付5

特定非営利活動法人
青少年自立援助センター(YSCグローバル・スクール)

海外にルーツを持つ子どものための教育支援事業として、専門家による日本語・学習支援、高校進学支援機会などを提供しています。年間100名、30以上の国にルーツを持つ子どもたちを支える他、2016年よりオンライン遠隔授業を実施。全国の支援機会の乏しい地域に暮らす子ども達にも支援の手を伸ばしています。
[寄付金の使途]
経済的に苦しい状況にある家庭の子どもたちが日本語教育プログラムを受講するための奨学金

特定非営利活動法人
大泉国際教育技術普及センター

外国籍の子どもたちに学びと希望を与えたい!という思いのもと、ブラジル人をはじめとする多くの外国人が暮らす群馬県大泉町で、国籍にかかわらず子どもたちが自信をつけられる様、自分の得意な演奏やパフォーマンスを発表するフェスティバルを毎年開催。外国籍住民と地域住民が相互に文化を教えあう事業も展開しています。
[寄付金の使途]
公立学校の日本語教育では十分に日本語を話せない小中学生に対する、日本語教室の常設とその運営費

詳しくは
「誕生日寄付」専用ウェブサイト
公益社団法人日本フィランソロピー協会
E-mail: jpa-info@philanthropy.or.jp
誕生日寄付6


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