企業とNGO/NPO

修学旅行でSDGsを学び体験しよう‼

TABLE FOR TWO×日本旅行のチャレンジ

日本発、世界の食料問題の解決に取り組むNPO法人TABLE FOR TWO International(代表理事・安東迪子、以下TFT)に賛同した(株)日本旅行(代表:堀坂 明弘)は、中高生がSDGsを学び、TFTプログラムへの参加を通じてSDGsを体験できる修学旅行ツアーをスタートしました。[2019年6月3日更新]

TABLE FOR TWOの援助で給食が。アフリカ・ルワンダで (写真提供:TABLE FOR TWO)

TABLE FOR TWOの援助で給食が。アフリカ・ルワンダで
(写真提供:TABLE FOR TWO)

修学旅行で10年先の“地球と食”について考える

「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」など、いま地球が抱える課題を17の目標と169のターゲットで示したSDGs(持続可能な開発目標)。国連と各国政府が協力して進めるSDGs のゴールとされるのが2030年です。

2016年のスタートから4年が経過しようとしていますが、地域紛争の拡大、気候変動と災害のリスクなどさまざまな困難が待ち受け、その達成は容易ではありません。

世界の食料問題の解決に取り組むNPO法人TABLE FOR TWO International(以下TFT)は、「先進国の肥満と開発途上国の飢餓の同時解決」を目指し、世界14か国で活動を続け、先進国では健康に配慮したメニューを推進し、開発途上国では子どもたちに学校給食を届けることを通じて、以下7つのゴール達成に貢献しています。

TABLE FOR TWO2

そのTFTとわが国有数の旅行会社である日本旅行のコラボレーションにより、このほど中高生が身近な食の課題をとおしてSDGsを学び体験できる修学旅行ツアーをつくることになりました。

参加者には事前学習と旅行後のTFT検定テストを実施

TFTが企画し、日本旅行が運営する今回の「SDGsを学び体験する修学旅行」では、ユニークな目的があります。生徒が事前学習でSDGsや世界の食の課題について学び、TFTの活動について理解を深めます。

また、修学旅行中には、実際にTFTプログラム※1が実施されている社員食堂・学生食堂・レストランを訪問し、TFTのヘルシーメニューを体験するとともに、TFTスタッフによるレクチャーが行われます。

※1 社員食堂や店舗でTFTヘルシーメニューを購入すると、代金のうち20円が寄付となり、飢えに苦しむ世界の子どもたちに給食1食分をプレゼントできるプログラムです。

ヘルシーメニューの一例

ヘルシーメニューの一例

TFTの活動に協力する社員食堂の風景

TFTの活動に協力する社員食堂の風景

また、修学旅行のプログラム終了後には、学内でTFT検定テストを実施し、学びを深めることができます。なお、検定の合格者にはTFTについて他の生徒や友人に教える資格を得ることができます。

TFTが作成した「検定テキスト2019」の表紙

TFTが作成した「検定テキスト2019」の表紙

新幹線の中でもTFT寄付つきお弁当を

実は日本旅行が主催する修学旅行ツアーでは、「SDGsを学び体験する修学旅行」以外の修学旅行ツアーでも、TFT寄付つきお弁当への差し替えができるようになりました。

修学旅行ツアーでは、新幹線の中がお弁当タイムになりますが、このとき出るお弁当をTFT寄付つきお弁当に指定することで、生徒が社会課題の解決を考えるきっかけになるわけです。

寄付付きお弁当(参考イメージ)

寄付付きお弁当(参考イメージ)

また、毎年秋、世界食料デー(10/16)前後にTFTが開催するキャンペーン「おにぎりアクション※2」期間中には、TFT寄付つき弁当をおにぎり弁当とし、生徒たちも「おにぎりアクション」に参加できるようにします。

なお、TFTによれば、2018年の「おにぎりアクション」には協賛企業として日米40の企業・自治体が参加。Twitter,Instagramを中心にSNSで広く拡散され、42日間の開催で、合計20万1,023枚のおにぎり写真(1日あたり約4,800枚)が投稿されました。

※2おにぎりアクションとは:国連が定めた10月16日「世界食料デー」(世界中の人が食べ物や食料問題について考える日)を記念して開催され、おにぎりにまつわる写真を #OnigiriAction をつけて SNSに投稿またはTFTの特設サイトに投稿すると、1枚の写真投稿につきアフリカ・アジアの給食5食分に相当する寄付(100円)を協賛企業が提供し、世界の子どもたちに給食をプレゼントできる取り組みです。

(URL https://onigiri-action.com/)

これまでのおにぎりアクションから

これまでのおにぎりアクションから

なお、今回の企画と運営を行う2つの団体からは当編集部に以下のようなメッセージが寄せられています。

NPO法人TABLE FOR TWO International
代表理事 安東迪子

この度は日本旅行様との協働で素晴らしいプログラムができたことを大変嬉しく思っております。中学・高校時代というのは、自由な立ち位置で社会に触れ、自分の世界が広がっていく、とても貴重な時期だと思います。そのような時期の学びの材料として、TFTを活用いただけることをとても光栄に感じます。
TFTは参加のハードルが低く、社会課題について学びながら、すぐに実践ができる仕組みがあります。本企画を通じた学びをふまえ、自分は何に着眼点を置きどう考えるのか、他の人の視点から学べることはあるか、実践してみたときに自分はどう感じるのか。生徒さんたちが思考を巡らせるきっかけになれば幸いです。

株式会社日本旅行 法人営業統括本部 
教育旅行部 椎葉隆介氏

修学旅行を含めた学校行事が、従来の観光体験型から主体的に学ぶ課題探究型へ変化してきました。その中で、子どもたちが日本だけでなく世界のさまざまな問題に触れ、持続可能な世界を作るために自分たちができることを考えることが大切だと思っています。世界の食料事情や教育事情など今回のプログラムを通して学ぶことを、これからの時代を担う子どもたちの将来に役立ててほしいと考えています。


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