CSRフラッシュ

特別な日だからこそ、誰かと分かちあう「誕生日寄付」発足記念チャリティーパーティー

公益社団法人日本フィランソロピー協会が始めた「誕生日寄付」。このほど東京都内で発足記念チャリティーパーティーが開催された。協賛企業から寄付された「絵画」「レストランのペアチケット」などがオークションにかけられ、当日だけで約50万円の収益金が寄せられた。[2019年8月1日更新]

オークションの模様から

オークションの模様から

100人の賛同者がチャリティーパーティーに

この日、「誕生日寄付」発足記念チャリティーパーティーに集まったのは、すでに「誕生日寄付」された方、誕生日を登録された方、この活動に共感している賛同人、そしてその家族や友人など100名。

「誕生日は、この世に生まれた誰もが持つ特別な日ですが、命を授かった大切な1日に感謝するとともに、さまざまな困難を抱える子どもたちの命を守り、育てる活動に寄付を通じて応援してほしい」と日本フィランソロピー協会の高橋陽子理事長が開会を宣言しました。

誕生日寄付2019-2

ごあいさつする高橋陽子理事長

ごあいさつする高橋陽子理事長

2019年度寄付先6団体からメッセージが

この日のパーティーには、日本フィランソロピー協会から2019年度の寄付先と指定された6団体のうち、5団体の代表も参加。各代表者のスピーチも行われました。


「生きるを支える」カテゴリーから

一般社団法人若草プロジェクト 代表理事 大谷恭子さん

困難を抱えた若い女性や少女たちを支援するため、瀬戸内寂聴と村木厚子を代表呼び掛け人として、2016年に設立されました。つなぐ、ひろめる、まなぶを活動のコンセプトに、LINE相談、若草ハウスの運営、企業とのコラボ、シンポジウムや連続研修会の実施、支援マニュアル作成等の事業を行っています。この日、大谷さんは「彼女たちは一人で苦しんでいます。安心してSOSを出していいのよと伝えます」と語りました。

誕生日寄付2019-4

社会福祉法人カリヨン子どもセンター 理事長 坪井節子さん

家庭で虐待を受ける等、安全に暮らすことができない子どものための緊急避難場所『子どもシェルター』と、就労自立を目指す生活場所『自立援助ホーム』を運営しています。子どもの思いを真ん中に、弁護士、ボランティア、児童相談所や医療等とスクラムを組むように連携しつつ支援しています。「おじいちゃんから性的被害を受けている子がいます。安心して受け入れられる場所をつくりたい」と述べました。

誕生日寄付2019-5


「学びを支える」カテゴリーから

福島に公立夜間中学をつくる会 代表代行 大谷一代さん

家庭の事情や、不登校等により、子供時代に十分に学べなかった20代から80代までの様々な生徒が集い、毎月4回、約2時間の授業を行っています。アルファベットを学ぶ、新聞の時事問題を読み解く等、学ぶ内容も人それぞれ。潜在している学び直したい人達に学校の存在を知ってもらえるような活動も行いたいと思っています。「日本には現在、義務教育を終えていない子が約1万3千人もいます。公立の夜間中学は東北・北海道にはありません」と支援を訴えました。

誕生日寄付2019-6

一般社団法人岡山に公立夜間中学校をつくる会 理事長 城之内庸仁さん

2017年4月に開校し、2018年12月現在、70名を超える生徒が、国際交流センター(岡山市)を教室にして、義務教育段階の勉強に励んでいます。10代から80代の義務教育未就学者、形式卒業者、学齢期の不登校生徒、外国籍の方など様々な背景を抱えた生徒が学び直しをしています。スタッフの会費と寄付でなんとか運営をしていますが、とても厳しい状況です。「分数の2分の1が半分ということを知って、料理のレシピの分量表示が初めて分かった子もいます」と日々の喜びを語ってくれました。

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「外国人を支える」カテゴリーから

特定非営利活動法人(当日は欠席)

青少年自立援助センター(YSCグローバル・スクール)

海外にルーツを持つ子どものための教育支援事業として、専門家による日本語・学習支援、高校進学支援機会などを提供しています。年間100名、30以上の国にルーツを持つ子どもたちを支える他、2016年よりオンライン遠隔授業を実施。全国の支援機会の乏しい地域に暮らす子ども達にも支援の手を伸ばしています。

特定非営利活動法人 大泉国際教育技術普及センター 理事長 高野祥子さん

外国籍の子どもたちに学びと希望を与えたい!という思いのもと、ブラジル人をはじめとする多くの外国人が暮らす群馬県大泉町で、国籍にかかわらず子どもたちが自信をつけられる様、自分の得意な演奏やパフォーマンスを発表するフェスティバルを毎年開催。外国籍住民と地域住民が相互に文化を教えあう事業も展開しています。「ブラジルルーツの子どもたちは小学校では国語の成績は良いのですが、言葉や漢字の意味を聞くと全く分かっていません」と厳しい現実を語りました。

誕生日寄付2019-8


企業から協賛出品された商品をオークション

円卓テーブルでの楽しい食事が終わると、いよいよチャリティーオークションです。この日のために企業や個人から協賛いただいた「レストランのペアチケット」「腕時計」「シャンパン」「ミュシャのリトグラフ」などの商品が出展されました。

商品を落札すること(=寄付)で、6つの団体の活動が支援できるとあって、競りに参加する方々にも熱気がこもり、オークションは大いに盛り上がりました。
この日の収益金約50万円は、誕生日にいただいた個人の寄付と一緒に年度末に各団体に届けられます。

オークションにかけられる絵画

オークションにかけられる絵画

<ご寄付・ご寄贈いただいた皆さま>

【法人】
アートコレクションハウス株式会社
味の素グループ 味の素AGF株式会社
王子ネピア株式会社
株式会社共同通信社
株式会社京王プラザホテル
サントリーホールディングス株式会社
シチズン時計株式会社
東京急行電鉄株式会社
ドーメル・ジャポン株式会社
永島橋本安國法律事務所
公益財団法人日本棋院
公益社団法人日本将棋連盟
株式会社ニュー・オータニ
株式会社ファンケル
合同会社ユー・エス・ジェイ
(50音順)
【個人】
奥川 貴弥
上村 哲資
佐藤 ちひろ(ニット作家)
永島 孝明(弁護士)
前川 昭一
増田 勝弘
水野 正博
(敬称略、50音順)

賛同人でもある加藤登紀子さんからメッセージが

「誕生日寄付」事業の賛同人の一人である加藤登紀子さんは、赤ちゃんに手紙を書く運動である「未来への手紙プロジェクト」でもご一緒しています。中国のハルピンで生まれた日のことや、お母様との思い出を語ってくれました。「誕生日はプレゼントをもらう日ではなく、生まれたことに感謝する日。お母さんに感謝する日でもいい」というメッセージとともに、『君が生まれたあの日』『あなたに捧げる歌』を熱唱しました。参加者のだれもが温かい思い出にひたったチャリティーパーティーとなりました。

賛同者の1人として参加した加藤登紀子さん

賛同者の1人として参加した加藤登紀子さん

公益社団法人日本フィランソロピー協会 「誕生日寄付」専用ウェブサイト


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