CSRフラッシュ

ソフトバンク柳田選手に国連WPF(世界食糧計画)が感謝状

野球の世界一を決めるWBC大会が大きな盛り上がりを見せている。日本チームの初戦が始まった3月9日、福岡のPayPayドームで、福岡ソフトバンクホークスに所属する柳田悠岐(やなぎた ゆうき)選手に認定NPO法人国連WFP協会(神奈川県横浜市)から感謝状が贈られた。柳田選手が2019年から行ってきた1ホームランで15万円を寄付する学校給食支援に対するものだ。(2023年3月16日公開)

国連WPF協会の青木創事務局長から
感謝状を贈呈された柳田悠岐選手

ホームラン26本で390万円(2022年)を寄付
4年間の寄付額1,455万で学校給食48万5千人分に貢献

柳田選手は自身の本塁打(ホームラン)が途上国の子どもたちの支援につながる成績連動型寄付に2019年から取り組んできました。 2022年のシーズンは公式戦で24本、ポストシーズンで2本の計26本のホームランを打ち、390万円を寄付しました。

4年間で放ったホームランは計94本で、これまでの寄付総額は1,455万円にのぼります。この金額は途上国の子どもたちの学校給食48万5千人分に相当します。

国連WFP協会から贈られた今回の感謝状は、昨年度の寄付とこれまで4年間の貢献に対しての謝意と、 もうすぐスタートする新シーズンに向けた激励の意が込められています。

柳田選手からの成績連動型寄付実績

合計寄付額学校給食数寄付額/1本公式戦ポストシーズン
2019180万円6万人分20万円72
2020465万円15万5千人分15万円292
2021420万円14万人分15万円28
2022390万円13万人分15万円242

野球をやるのは自分のためだけではない
人のために、を次のモチベーションに……

感謝状を受けた柳田選手は、「微々たるものですが、少しでも子どもたちの力になれたのかなと……」と述べました。寄付を始めたきっかけ、国連WFPを選んだ理由を問われると、「自分のためだけに野球をやるのではなく、人のためにもやりたい。自分のモチベーションをさらに高めるためにも寄付を始めました。自分にも子どもがいますが、飢えに苦しむ子どもが少しでもいなくなればと思って、国連WFPを選びました」と説明しました。

世界46カ国で地産の食材を用いた学校給食支援を ©WFP/Nyani Quamyne

また、プロ野球選手が社会の課題に向けて支援する意義を問われると、「こういう輪が広がればいいなと思いますし、少しでも世のためになればいいなと思います」と思いを語りました。

東日本大震災から12年目を迎えた3月11日の「日本-チェコ」戦で、侍ジャパンの試合前円陣で声出ししたソフトバンクの甲斐拓也捕手は、「東日本大震災から12年がたった今日。たくさんの人が僕たちの野球を見てくれています。(かつて震災の年に優勝した楽天の)嶋基宏さんは『誰かのために頑張る人間は強い』と。今日は全力でプレーする中で、失敗も起こるかもしれませんが、全員でカバーし合って助け合って戦い抜きましょう」と語りました。

国連WFP協会の新事務局長の青木 創さんは授与に際して、学校給食支援が子どもたちの夢と希望につながり、柳田選手の活躍は子どもたちの未来を創っている、と感謝の言葉を述べました。 野球はWBC、食糧支援はWFPといったところでしょうか。


柳田悠岐選手プロフィール
1988年生まれ。広島県出身。2015年トリプルスリーを達成、チームも日本一となり最優秀選手に選ばれる。首位打者、ベストナインなど、数々のタイトルに輝く日本を代表する打者。
主なタイトル(首位打者)2015、2018 (最多安打)2020  (最高出塁率)2015~2018 (最優秀選手)2015、2020
(ベストナイン)2014、2015、2017、2018、2020、2021、2022 (ゴールデン・グラブ賞)2014、2015、2017、2018、2020、2021 東京オリンピック野球金メダリスト

国連WFPの学校給食支援とは 
国連WFPは途上国の学校で、年間およそ2,000万人の子どもに給食を届けています。栄養たっぷりの学校給食があることで親は積極的に子どもを登校させるようになり、子どもたちも空腹に悩まされず、集中して勉強することができます。就学の機会を与えられにくい女子児童の登校も促し、女性の権利向上にもつながります。約30円の寄付で、子ども1人に1日分の給食を届けることができます。

国連WFPとは
飢餓をゼロにすることを使命に活動する国連唯一の食料支援機関です。123の国と地域で1億5,000万人以上の人びとに食料支援を届けています。緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人びとのために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。2020年にはノーベル平和賞を受賞しました。国連WFPは、ウクライナをはじめシリアとトルコの大地震被災者への緊急食料支援も行っています。

シリア・トルコの地震被災者へも食料支援が © WFP/Hussam Al Saleh

認定NPO法人 国連WFP協会とは
国連WFPを支援する認定NPO法人で日本における国連WFPの公式支援窓口です。募金活動のほか、企業・団体との連携、広報を通じて、日本における支援の輪を広げています。


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