国内企業最前線

熱中症の季節が終わっても、水分補給は忘れずに。

大塚製薬20年にわたる水分・電解質補給啓発活動

国内外の様々な場面で
Q6 企業の職場、または学校での熱中症予防啓発活動も積極的に行っています。

延命:企業の方には労働衛生の一環として水分補給の重要性についてお話しています。自動車産業や造船産業など工場内が何百℃となる現場では暑熱対策が不可欠です。そうした事業所を一軒ずつ訪ねて、適度な水分補給など具体的な熱中症予防対策をお話しします。

先にお話しした日本体育協会をはじめ、中央労働災害防止協会など、熱中症予防啓発活動は社会的問題だけに行政関連団体とも連動しています。中央労働災害防止協会を通じて、労働災害が起きやすい建設業界関連企業を中心に説明会などの依頼を多く頂いています。本年度は1,500事業所以上で説明会を開催する予定です。

建設現場説明会

また学校においては、子どもたちを対象とする啓発活動「大塚アカデミー・公開スクールセミナー」を開催し、過去10年間で2,056校、39万6,235名が参加しています。2011年度からは教職員や保護者向けの「ティーチャーズコース」も開設しています。

啓発活動ではありませんが、社会貢献事業として、2011年に東日本大震災が発生した際には、被災地の方々への支援に加え、被災地で救援活動を行っている消防庁などにも当社製品を無償提供させていただきました。

高齢化社会における新たなテーマ
Q7 改めて国内一般家庭に目を向けると、高齢者の一人暮らしの問題があります。

延命:昔は何かあれば家族が近くで介護をするのが当たり前でしたが、今は高齢者の一人暮らしがごく当たり前になっています。熱中症にかかって病院に運ばれるケースも年々増えています。

当社はアスリートや企業、学校などジュニア層に加えて、高齢者に対しても組織立てて予防啓発活動に積極的に取り組んでいきたいと思っています。既に在宅看護センター、老人クラブでの勉強会も頻繁に開催しています。高齢者向け施設では介護士やヘルパーなど現場の専門家の理解も得られるよう努力しています。特に高齢者は若い方に比べて体内での水分比率が少ないので、水分補給には十分な配慮が必要です。

Q8 夏が終わり、急に温度が下がって寒くなりました。今の季節に注意すべきことは?

延命:残暑から秋にかけては、急に暑くなったり寒くなったりするだけでなく、乾燥の季節を迎えます。つまり、脱水症状ですね。寒暖差で生じる問題というと、入浴時の問題もあります。当社が行った研究成果によると、41℃のお風呂に15分間入ると800mlの体水分が失われると報告がありました。その際にイオン飲料を補給すると入浴時の脱水やそれに伴う血液粘度の上昇を抑制するという有用性を確認しました。また別の研究では、低湿度環境においては免疫機能の一つである鼻腔の粘液線毛輸送機能が低下しますが、イオン飲料の摂取によって身体の水分を保持することで機能を維持することが示唆されました。ちなみに、東京の平均湿度はこの100年間で約15%乾燥化していると言われています。高齢者をはじめとして、夏が終わったからといって安心せずに、入浴後や乾燥時の水分補給には引き続き十分に気を使って欲しいと思います。

高齢者向け説明会

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