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未来の街を、電気自動車で走ろう

~日産自動車のCSR活動と「日産わくわくエコスクール」体験レポート

子供たちの“理科離れ”を食い止めようと、大手自動車メーカーの日産自動車株式会社では、2008年から出張授業「日産わくわくエコスクール」を開催、本社のある神奈川県を中心に2011年度に40件、2012年度には約80件の出張授業を行っています。昨年末に東京ビッグサイトで開かれた環境展示会「エコプロダクツ2012」でも、「日産わくわくエコスクール」のミニ版を連日にわたって開催、本誌は子供たちと一緒にその授業を体験するとともに、日産のCSRについても取材しました。  

PART 1. 「日産わくわくエコスクール」ミニ版体験レポート

みなさん、こんにちは!日産で環境の仕事をしている畑山です。日産では環境保全のためにさまざまな取り組みを行っています。今日はエネルギーの話から始めます。エネルギーという言葉は知っていますね。例えばクルマを動かすガソリンがあります。人間でいえばご飯のようなものですね。

「日産わくわくエコスクール」講師役の畑山啓さん(環境・安全技術渉外部 技術渉外・製品安全グループ、写真左)

エネルギーを整理してみると幾つかに分かれます。まず化石エネルギーがあります。石油、石炭、天然ガスなどを化石エネルギーと呼んでいます。燃やして使うので燃料とも呼びます。この化石エネルギーには、安くて使いやすいという良い点もありますが、悪い点もあります。

1つは使った分だけなくなってしまうこと。2つめは燃やすと何かが出ますが、さてなんでしょう?[生徒から「CO2」との声]そのとおり、地球温暖化の原因と言われているCO2が出ます。これは30年前の北極の写真で、白く見える部分は氷です。でも、最近では半分くらいにまで減っています。 [新しい写真を見せると生徒たちから驚きの声] 。温暖化の問題に取り組まないといけないのが分かりますね。

自然エネルギーと電気をためるという技術の進歩

自然エネルギーという言葉を聞いたことはありますか? [「太陽光」「風力」との声] それから水力など、自然から生まれるエネルギーですね。これらはクリーンなエネルギーと言われていますが、困った点もあります。太陽が出ていない、風が吹いていない時など、エネルギーを作れない時があることです。

エネルギーは電気の形にして使う場合がほとんどです。電気の特徴は化石エネルギーや自然エネルギーなど様々なものからつくることができる点です。先ほど化石エネルギーは使った分だけなくなるというお話をしましたが、太陽や風はなくなりませんから、自然エネルギーを賢く使えば、“なくなる”という問題を解決することができますね。また、自然エネルギーで電気をつくるとCO2が出ないので、温暖化問題の解決にもつながります

昔はエネルギーをためておくのが難しかったのですが、最近は性能の良い蓄電池が開発されて、電気をたくさんためられるようになりました。自然エネルギーで電気を作れない時があるという問題も、この蓄電池をうまく使ってエネルギーをためれば解決します。

電気は使いやすいエネルギーです。皆さんの身の周りの電気を賢く使って地球環境を守ることができたらよいですね。

電気を大切に使う――省エネルギーという知恵

CO2の排出量を減らすために、皆さんは省エネの努力をしていますか? [生徒たち「エアコンをあまり使わない」「部屋の電気は使わないときに消す」など] 電気を無駄に使わない事はとても大事なことです。簡単にできることもたくさんあります。見たいテレビ番組が終わってもつけっ放しにしていませんか。冷蔵庫を開けっぱなしで何を取り出すか考えたりしていませんか。冷暖房も温度を控えめにするだけでずいぶん省エネできます。ぜひ、心がけてください。

私たち日産自動車は、電気で走るクルマの開発を進めています。今日はこのブースに100%電気自動車「日産リーフ」や超小型電動車両「ニッサンニューモビリティコンセプト」を展示しています。ぜひ後で見てくださいね。

「日産リーフ」と「ニッサンニューモビリティコンセプト」

電気自動車の時代がやってきた

電気自動車「日産リーフ」の場合は、電池をクルマの床の下に設置しており、そこにたくさんの電気をためることができます。この電気をモーターにつなぎ、回転させてクルマが走ります。

電気自動車の特徴は、まず走っている時にCO2を出さないこと、次に家でも充電できること、そしてスピードを落とす時にブレーキを踏みますが、その時に電気を作ることができることです。また電気自動車の蓄電池にためた電気を使うこともできるので、停電や災害で電気がない時にも助かりますね。ちょっと駆け足になりましたが、電気の特徴と電気自動車の仕組みについて勉強しました。次にこれまでの話について、電気自動車の模型を使って皆さんに体験してもらいましょう。

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