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“海ごみゼロ”をめざして2つのイベント開かれる

増え続ける海洋ごみ対策を目的として、2020年9月12日から19日の1週間が「海ごみゼロウィーク」に指定されました。環境省と日本財団が連携し、全国一斉清掃キャンペーンを行ったほか、海洋ごみを削減する活動・研究・技術に優れた成果をあげた団体を表彰しました。[2020年9月21日公開]

「コスプレ de 海ごみゼロ大作戦‼︎2020 at 東京タワー」で

PART 1: 小泉環境大臣も参加して 「コスプレ de 海ごみゼロ大作戦‼︎2020 at 東京タワー」を開催

コスプレ海ごみゼロ実行委員会(委員長:天野 知寿子)は、日本財団(会長:笹川 陽平)と環境省が実施する海洋ごみ対策を目的とした全国一斉掃除キャンペーン「海ごみゼロウィーク」のキックオフイベントとして、「コスプレ de 海ごみゼロ大作戦!!2020 at 東京タワー」を9 月 12 日(土)に東京タワー周辺で実施しました。

イベント当日は、生憎の雨模様となりましたが、企業やNPO団体、コスプレイヤーからなる9チームが海ごみを減らす意気込みを「海ごみゼロ宣言」として発表。開会式のあと、さまざまなコスプレファンが集い、ごみ拾いとコスプレ撮影を楽しみました。

この日のごみ拾いイベントには小泉進次郎環境相も登場、参加したコスプレヤーさんと一緒にごみ拾い作業に汗を流しました。

参加した人数は総勢約200名。東京タワー周辺で回収したごみの量は 30 リットルのごみ袋が 48個分におよびました。

なお、「海ごみゼロウィーク」の初日ということもあり、同時刻に全国 8 か所(北海道、青森、 富山、静岡、兵庫、広島、愛媛、沖縄)で同様のごみ拾いイベントが行われました。

PART 2: 海洋ごみを削減する活動・研究・技術を表彰
海ごみゼロアワード 2020」受賞者発表式から

国内における海洋ごみ対策の優れた取り組みを表彰する「海ごみゼロ アワード 2020」が開催、今年の優れた取り組みの受賞者を決定しました。9月14日に東京都内で開かれた「海ごみゼロアワード 2020 表彰式」から、今年の受賞者を紹介します。なお、応募総数は、アクション部門249 件、イノベーション部門65 件の計 314 件でした。

「海ごみゼロアワード 2020」受賞者と審査員の皆さん(写真提供:日本財団)

最優秀賞 100 万円

株式会社ヴァンフォー レ山梨スポーツクラブ
試合中に廃棄される使い捨て容器を削減するため、リユース容器を導入した。回収率を上げるため飲食 売店は「デポジット方式」で販売し、NPOと連携することでドリンク、フード等計 11 種類もの食器のリユース化を可能にしました。

部門別 ①アクション部門
【日本財団賞】 50 万円

特定非営利活動法人パ ートナーシップオフィス+合同会社とびしま(2団体の合同受賞)
高齢・過疎化が進む離島で、小中学生の親子を対象とした環境教育を実施したり、行政やNPO、県内外の学生等と連携した清掃活動を実施するなど、幅広い世代・団体を巻き込んだ海洋ごみ対策モデルを確立しました。

【環境大臣賞】 50 万円

任意団体 BLUE WALK
学生主体で企画・運営している活動。海岸清掃をエンターテイメント化し、若者たちを巻き込んだ合宿形式の環境教育も実施しながら、表浜 50kmで清掃活動を実施しています。

【AEPW 賞】 50 万円

福井県立若狭高等学校 マイクロプラスチック研究チーム
海ごみ問題の解決へ向けて、台湾、フィリピン、シンガポール、アメリカの高校生と連携し、海水面、砂浜、生物を対象としたプラスチックの分布と種類の調査方法を開発しました。

部門別 ②イノベーション部門
【日本財団賞】 50 万円

有限会社ウチダプラスチック
国内1位のメガネ産地である福井県鯖江市で、破棄されたプラスチックごみをサングラスとして再利用生産する技術開発。作成が難しいフレーム部分には、独自の技術を応用します。

【環境大臣賞】 50 万円

一般社団法人 Social Innovation Japan
無料で給水できる場所を簡単に探せる日本初のアプリの開発を始め、デジタルコンテンツ、ワークショップ、コンサルティング、教育プログラムや協同プロジェクトを通し環境保護の重要性について考えてもらうきっかけを作り、新たな社会の波を起こすことに取り組んでいます。

【AEPW 賞】 50 万円

Plas+tech project (株式会社テクノラボ)
様々な種類の樹脂が混ざったプラスチックごみを成型する技術を開発。本来のごみの色や模様を生かす形で工芸品として長く使える製品を作り上げ、販売をしています。

審査員特別賞 20 万円

仙台高等専門学校
AI を用いて、地中レーダーとドローンによる砂浜沈下・表層のプラスチックを検出・定量化するための研究を実施。プラスチックごみの現状把握、回収効率化、削減に幅広い応用が可能です。

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