CSRフラッシュ

新製法でサラダ野菜の鮮度を保ち、食品ロスの削減に貢献

サラダクラブのパッケージサラダ3商品

食卓に彩りを添えるサラダ野菜。悩みのタネは“いかに鮮度を長く保つか”でした。キユーピー(株)と三菱商事(株)の共同出資会社である(株)サラダクラブは、これまでの鮮度保持技術に加え、新たに酸素・二酸化炭素・窒素の混合ガス充填製法を採用。3種類のパッケージサラダで消費期限を1日伸ばし、鮮度を96時間キープできるようにしました。野菜の傷みによる食品ロスを減らす効果があります。記者発表会の模様をダイジェストします。(2023年3月26日公開)

消費期限を延ばしたパッケージサラダ商品

開発

混合ガス充填製法の採用でパッケージサラダの消費期限を3日から4日に延長へ

3月15日の記者発表会で、(株)サラダクラブ(代表取締役社長:金子俊浩、本社:東京都調布市)は、「10品目のサラダ レタスやパプリカ」「お家で作るごちそうサラダ イタリアンサラダ用」「お家で作るごちそうサラダ シーザーサラダ用」の3商品の消費期限を2023年4月1日から1日延長すると発表しました。

新製法で消費期限を延ばした3種類のパッケージサラダ商品

3種類のパッケージサラダに採用した「混合ガス充填製法」は、野菜の特性に合わせて酸素・二酸化炭素・窒素からなる混合ガスをパッケージングの際に加えることで、野菜の臭いや変色、離水などを抑える効果があります。

品質保証本部の石塚光彦次長によれば、「野菜の鮮度は、①臭気がないこと、②見た目がよいこと、③みずみずしさが保たれていることが大切。今回の新製法開発では包装の段階で3つのガスをバランスよく加えることで、①臭いを抑える ②変色を抑える ③細菌による腐敗を抑えるの3つが可能となり、消費期限を1日伸ばすことができました」と語りました。

下の写真は従来製法と新製法を比較したもの。新製法の96時間後の効果が明らかに見られます。

パッケージサラダの市場は、この20年で2,000億円にまで成長しました。しかし、市場調査によれば、パッケージサラダを積極的に利用しない消費者の割合はまだ47%もあります。その理由を聞くと、「保存料や防腐剤を使っていそうだから」「漂白剤を使っていそうだから」「なんとなく不安」といった根拠に乏しいものも少なくないとのことです。

サラダクラブでは、創業時から野菜にやさしい製法を追求、保存料などは使わず、野菜にダメージを与えないような洗浄方法を採用してきました。野菜の洗浄は、カット前とカットした後の2回洗行っていますが、カット後はカット前より優しく洗浄を行うことで、野菜にかかるダメージを減らしています。「野菜にやさしい製法」の確立により、2015年4月には、「千切りキャベツ」と「ミックスサラダ」(ビッグパック含む)の消費期限を1日延長(加工日+4日)しています。(特許4994524号)

さらに2019年には、「野菜にやさしい製法」を改良し、カット後の洗浄に炭酸水を使う洗浄方法を採用。炭酸水製法を行うことで、洗浄時間は従来の約半分以下となり、野菜にかかるダメージをさらに減らすことができました。これにより「千切りキャベツ」と「ミックスサラダ」(ビッグパック含む)の消費期限を1日延長(加工日+5日)できるようにしました。

新製法について説明する品質保証本部の石塚光彦次長

今回のパッケージサラダ3商品の消費期限延長は、家庭の冷蔵庫で1日長くサラダ野菜の鮮度が保てるため、まとめ買いしやすく便利になるだけでなく、より手軽に新鮮なサラダを食べることができるようになります。また、家庭での期限切れによる廃棄や、販売店での売れ残りによる廃棄も減らすことにつながり、社会問題となっているフードロスの削減に貢献します。

今回の新製法の採用で、サラダクラブでは、3商品の売上げ30億円をさらに3億円伸ばしたいと考えています。


市場

食品は安く買うよりも上手に使いこなす方が無駄は少ない

この日の発表会では、大手スーパーマーケットで20年勤務し、生鮮食品を中心とした約1,000店舗のスーパーマーケットのショッピングアドバイザーをしてきた今野保さんから最新の買い物事情についても報告がありました。

食品価格の値上げラッシュが続く最近では、家庭でもさらに節約志向が進み、「フードロスで無駄を生まない」「少量の食べきれる量だけ買う」という風潮が広がっています。

鮮度の維持が難しい野菜類は使いきれずに捨ててしまうことが最も多い食品のひとつ。パッケージサラダは、最近では料理の素材として冷蔵庫の必需品になっていますが、共働きが当たり前となり、買い物の頻度も減り、買い物そのものの時間も短くなっているため、パッケージサラダ3種類の消費期限延長は消費者の購入の追い風になるものと期待されます。

節約上手の方は、料理のレパートリーをたくさん持っています。食品を安く買うことも大切ですが、買った食材を上手に使いこなすことが、無駄を少なくするコツなのだそうです。

最新の買い物事情を報告するショッピングアドバイザーの今野保さん

活用

新製法でサラダの鮮度を96時間キープへ
食品ロスを心配しないで、サラダ野菜をもっと楽しんでほしい

記者発表会には、献立メンター(助言者)で週末は完全予約制の食堂〈ごゆるり〉を運営する真崎里砂さんも参加。3種類のパッケージサラダを使った作り置きができる1週間のおすすめワンプレート献立を紹介しました。また、その献立の中から「豚肉とレンコンの照りマヨ炒め」に「10品目のサラダ レタスやパプリカ」を添えた献立を紹介しました。

真崎さんによれば、もっと野菜料理を楽しみたいという声が多い一方で、①野菜を洗う手間、切る手間が面倒 ②冷蔵庫の中で使いきれずに捨てる野菜が多い、などの声が根強くなっているとのこと。

主宰する献立メンタープログラム〈りぶ ごゆるり〉では、忙しい人たちでも、その人たちにとって無理がなく、一生続けられる食生活を一緒に考えるプログラムを考案。一人ひとりの忙しさやライフスタイル、好みに合った日々の献立をレシピ・買い物リストとセットでコーディネートしています。定期的な一対一のオンラインミーティングで、一人ひとりのペースに合わせた理想のライフスタイルが習慣として定着するまでサポートするそうです。

献立メンターの真崎里砂さんと記者発表で出された試食

プレゼントキャンペーンについて

サラダクラブでは、消費期限を延長する3商品を対象に、2023年4月1日(土)から5月31日(水)の期間、プレゼントキャンペーンを実施します。対象商品のバーコードを2枚集めてご応募いただくと、「Sghrアイシボー ボウルペア」が抽選で96名様に当たります。詳細はキャンペーンサイトをご確認ください。
【キャンペーン特設サイト】


株式会社サラダクラブについて
(株)サラダクラブは、キユーピー(株)と三菱商事(株)の共同出資により1999年に設立。野菜の鮮度とおいしさにこだわり、洗わずにそのまま食べられる「パッケージサラダ」を製造・販売しています。利便性と価格が一定という経済性が評価され需要が拡大しているパッケージサラダ市場で、サラダクラブは国内最大のシェア(金額) (注)を占め、販売店舗数は17,686店(2022年11月現在)となっています。
(注)マクロミルQPR(サラダメーカー別 2021年12月-2022年11月)


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