国内企業最前線 

サントリー食品が「100%リサイクルペットボトル」を使用へ

サントリー食品インターナショナル(株)は、「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」(680ml・600ml)、「同 やさしいルイボス」(600ml)に続き、4月新発売の「同 やさしいコーン茶」(600ml)においても、「100%リサイクルペットボトル」を使用することを発表しました。同社グループでは、2012年から国内清涼飲料業界初となる「ボトルtoボトル」水平リサイクル※1による100%リサイクルペットボトルの取り組みを推し進め、着実な成果につなげています。[2025年5月4日公開]

※1 使用済みペットボトルをリサイクルして、新しいペットボトルに再生すること。


新たなノンカフェインのお茶「やさしいコーン茶」の発売と同時に
「やさしい麦茶」「やさしいルイボス」もリニューアル
― 3商品のすべてで「100%リサイクルペットボトル」を使用へ ―

「GREEN DA・KA・RA」ブランドは、2012年の誕生以来、大人から子どもまで安心して飲める、心とカラダにやさしい水分補給飲料として、人気を博してきました。

健康志向の高まりから、昨今、ノンカフェイン茶市場が大きく伸張しており、なかでも「ルイボスティー」は、17年からの6年間で売上が約14倍になるなど、カテゴリー内でのシェアを拡大しています。「GREEN DA・KA・RA やさしいルイボス」も、23年の発売以来、好調に推移し、24年は数量ベースで前年の1.7倍の販売水準となりました。

一方、「ノンカフェイン茶の選択肢が少ない」といったお客様のお声もあり、本年4月には「GREEN DA・KA・RA やさしいコーン茶」を新発売。サントリー食品インターナショナル(株)は、2012年に国内清涼飲料業界で初めて「ボトルtoボトル」水平リサイクルによる「100%リサイクルペットボトル」を「サントリー烏龍茶」(2L)に導入して以降、さまざまな商品に広げてきましたが、「やさしいコーン茶」(600ml)についても、「やさしい麦茶」(680ml・600ml)、「やさしいルイボス」(600ml)に次いで、「100%リサイクルペットボトル」を使用しています。

「ボトルtoボトル」水平リサイクルとは、使用済みペットボトルから新しいペットボトルを再生することで、これにより新たな化石由来原料を使うことなく、ペットボトルを資源として何度も循環できます。また、新たな化石由来原料を使用してペットボトルを製造する場合に比べると、CO2の排出量を約60%削減※2できます。

※2 使用済みペットボトルからプリフォーム製造までの工程において。


日本におけるペットボトルリサイクルの現状

わが国は、ペットボトルの回収スキームが整っていることもあり、ペットボトルの回収率・リサイクル率が現在約9割※3となっています。清涼飲料業界では、リサイクルのなかでも、限りある資源を国内で有効利用する「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進しており、2030年までにその比率の5割達成を目標とし、2023年度実績で3割超※3まで到達しています。

※3 出典:PETボトルリサイクル推進協議会年次報告書2024(2023年度実績)

記事内画像
日米欧のペットボトルリサイクル比率の推移
出典:PETボトルリサイクル推進協議会の『年次報告書2024』から

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国内の「ボトルtoボトル」比率の推移
出典:PETボトルリサイクル推進協議会の『年次報告書2024』から

なお、サントリーの国内清涼飲料事業では、「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みを進め100%リサイクルペットボトルの使用を多数の商品で進めてきた結果、昨年6月に100%リサイクルペットボトルの販売本数が累計150億本※4を突破しています。

※4 サントリー国内清涼飲料事業として(期間:2012年4月~2024年5月末)


サントリーグループのサステナビリティへの取り組み

サントリーグループは、容器包装の環境負荷低減の取り組みや水源涵養林として高い機能を持つ森を育てるサントリー「天然水の森」の活動など、さまざまな活動を続けています。さらに、飲料業界全体で社会課題について改善に向けて取り組むべく、2024年はサントリー食品インターナショナル(株)を含む清涼飲料5社で飲料業界における『社会課題対応研究会』を発足しました。

ペットボトルのサステナブル素材比率
サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入※3したことを皮切りに、長年にわたって技術革新を進め、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実用化を進めてきました。

その結果、24年は国内清涼飲料事業における全ペットボトル重量のうちサステナブル素材(リサイクル素材あるいは植物由来素材等)比率は58%となりました。飲料業界として30年に「ボトルtoボトル」水平リサイクル率50%を目標としているなか、サントリーの国内清涼飲料事業では100%リサイクルペットボトル比率がすでに半数を超えており、業界を牽引しています。

25年も「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進、啓発活動などのコミュニケーションに注力し、前年以上にサステナブル素材を使用していくことを目指します。 

※3 メカニカルリサイクルとして

「サントリー 天然水の森」と「水に関する啓発」活動
サントリーグループでは、水源涵養機能の向上と生物多様性の再生を目的とした活動である「サントリー 天然水の森」を2003年にスタートさせました。現在では、16都府県26ヵ所、12,000ヘクタール超にまで拡大し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。

多様な分野の専門家や行政や地域の皆さまのご協力のもと、30〜100年先のビジョンの実現に向け、流域の地下水を育む森づくりを続けています。

なお、リサイクル素材などのサステナブル材使用については、清涼飲料業界とサントリーで次のような目標と進捗を明らかにしています。

◇特設サイト「#素晴らしい過去になろう」プロジェクト
 https://www.suntory.co.jp/company/subarashiikako/

◇サントリーの環境活動
 https://www.suntory.co.jp/eco/


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